2012 Fiscal Year Annual Research Report
新規抗ガン剤開発のための翻訳開始因子4Eの機能制御物質の探索
Project/Area Number |
22550158
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Research Institution | Osaka University of Pharmaceutical Sciences |
Principal Investigator |
友尾 幸司 大阪薬科大学, 薬学部, 准教授 (70257898)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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Keywords | 翻訳開始 / 翻訳制御 / 抗ガン剤 / 相互作用解析 |
Research Abstract |
蛋白質生合成開始因子4E (eIF4E)は、mRNAのキャップ構造を選択特異的に認識し他の因子と共にmRNAをリボゾームへ結合させて蛋白質合成を開始させるという重要な働きを担っている。このeIF4Eの機能発現は、内因性eIF4E結合蛋白質(4EBP)により制御されているが、4EBPには3種サブタイプが存在するなどその制御機構は非常に複雑である。蛋白質生合成開始には、eIF4Eが他の因子であるeIF4Gと結合しeIF4Aと共にeIF4F複合体を形成することが必要である。eIF4EにおけるeIF4G結合サイトは、4EBP結合サイトと共通領域である。これまでの研究より、eIF4Eと4EBPとの結合には、既に明らかにされているY54-L60領域と共に、H74-E89領域が極めて重要であることを示した。更に、eIF4Gにおいても4EBPと同様に第二の結合サイトがそんざいするのかを明らかにするために、1606残基からなるeIF4G分子の中で、eIF4Eに対する第一結合サイトを含むE614からI630までのペプチド(4Gpep-1)、第二結合サイトと推測される領域を含むG639からT654までのペプチド(4Gpep-2)、両結合サイトを含むE641からK606(4Gpep-12)を化学合成し、eIF4Eへの相互作用を検討した。その結果、4EBPと同様にeIF4Gにおいても2カ所の結合サイトの存在を示すことができた。 これらの知見を基に、4EBPとeIF4G分子中の各eIF4E認識モチーフペプチドを合成し、それぞれのeIF4Eへの結合様式の差異を、表面プラズモン共鳴(SPR)及び等温滴定カロリーメトリー(ITC)を用いて検討した。それらの分子間相互作用解析の結果から、eIF4Gペプチドは4EBP2ペプチドに比べて結合しにくく、一度結合すると離れにくいという性質があることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)