2013 Fiscal Year Annual Research Report
メソポーラスシリカにおけるシップ・イン・ボトル合成法の確立と高機能表面の創出
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22550179
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
吉武 英昭 横浜国立大学, 工学研究院, 准教授 (20230716)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | メソポーラスシリカ / 酵素活性 / シップインボトル合成 |
Research Abstract |
前年度までは、ケージ直径が10 nm、連結部径が3 nmのMTS-35を中心に、メソポーラスシリカ表面に有機官能基のシップ・イン・ボトル合成を行い、Mn(II)触媒の調製へ適用して来たが、本年度は同法を酵素の固定に応用した。3-aminopropyltriethoxysilane(APTES)をグラフとしたMTS-35中で、グルタルアルデヒド(GA)とα-アミラーゼとを同時にメソ細孔内で反応させた場合とGAを先にグラフトし、続いてα-アミラーゼを反応させた逐次合成法を比較した。α-アミラーゼはケージ、連結部の容積を共に半分に減少させることがわかった。一方、ケージは大きな細孔が優先して減少することが明らかになった。この変化は固定法によらない。酵素によるでんぷん分解活性は、逐次合成法で固定化した酵素の方が2~4倍高かった。細孔径22 nmのメソ細泡構造を有するMCFを基体に同様の実験を行ったところ、酵素の固定により細孔容積は細孔径によらず、一様に小さくなった。でんぷんの分解活性に関しては逐次合成法が4~8倍活性が大きかった。また反応の反復による活性低下も逐次合成法の方が小さかった。このように大口径メソ細孔性シリカに見られた差は、細孔径が2.5 nmであるMCM-41を利用した場合は見られず、α-アミラーゼ固定化法によるでんぷん分解活性の違いは16%に過ぎなかった。MCM-41では酵素は細孔内に入らず、外表面に存在していると考えられる。このため酵素活性の違いは、メソ細孔特有の現象であることが結論づけられる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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