2011 Fiscal Year Annual Research Report
二酸化炭素の電気化学的固定化技術の開発とクリーンエネルギーの創出
Project/Area Number |
22550187
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Research Institution | Kanagawa Academy of Science and Technology |
Principal Investigator |
中田 一弥 財団法人神奈川科学技術アカデミー, 重点研究室・光触媒グループ, 研究員 (70514115)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤嶋 昭 財団法人神奈川科学技術アカデミー, 重点研究室, 室長 (30078307)
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Keywords | CO2 / 電気化学的還元 / クリーンエネルギー生成 / ダイヤモンド電極 |
Research Abstract |
本研究では、電気化学的還元(電解還元)法に着目し、エネルギー源として太陽光を用いて二酸化炭素を電解還元法で有用物質に高効率で変換(固定化)する技術を確立するとともに、電解還元法で生成した生成物からクリーンエネルギーとして利用できる液体燃料を生成することを目的とする。平成23年度は下記について検討した。 ・電解還元により生成したCOとH_2を耐圧容器(本研究室備品)に導入し、Cu/ZnO触媒(市販)存在下で高温(200度)においてメタノールおよびジメチルエーテル生成反応を行った。 ・電解還元により得たCOとH_2以外の不純物は、ガス分離膜(市販、セラミック製)を用いて除去を行った。 ・生成したメタノールおよびジメチルエーテルを、蒸留によって分離・精製した。 ・液体燃料の生成量と反応に要したエネルギー量の関係を算出した。 ・ダイヤモンド電極表面をアミン、イオン液体、ポリアニリンなどで修飾し、還元効率を調べた。その結果、ダイヤモンド電極単体に比べて還元効率の向上が見られた。 ・ダイヤモンド電極のボロンドープ率の変化が還元効率や還元生成物に与える影響について検討した。その結果、ボロンドープ率が高いほど、ギ酸の生成効率が向上することがわかった。また、ギ酸以外の生成物は低電位ではほとんど存在せず、生成物の選択性が高いことが明らかになった。一方、高電位ではギ酸の生成効率が激減し、水素が主生成物として生成した。一酸化炭素やメタンもわずかに生成した。 ・本研究では、ダイヤモンド電極が選択性の高い電解還元反応を与えることを初めて明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
計画した内容については早めに達成し、翌年度の内容に進んでいるため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は研究計画に従い、また研究を進めていく中で新しく見つかった興味深い結果についてはそれを発展させていく予定である。
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Research Products
(10 results)