2012 Fiscal Year Annual Research Report
医用接着・シーリング材料の開発を志向した天然ナノ複合材料の開発
Project/Area Number |
22550197
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
斎本 博之 鳥取大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20186977)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | キチン / キトサン / 医用接着材 / シーリング材料 / 多重分岐キトサン / カルボキシメチルキチン |
Research Abstract |
1 意義、重要性:外科領域では切開部分の縫合が行なわれてきたが、手技が煩雑であるため、皮膚のみならず内視鏡手術にも対応でき、しかも迅速に切開部を接着する新技術が要望されている。 2 従来の方法の問題点と解決方法:「合成樹脂由来の瞬間接着剤は、生分解性が無く、生体内に残留する問題がある」ほか、「血液製剤由来の製品は、C型肝炎やエイズなどのウィルス感染の危険がある」等の深刻な問題があった。解決法1. 天然高分子キチン,キトサンの長所の活用(生体内分解性が期待できる)。解決法2. 天然高分子キチン,キトサンの研究実績の活用(創傷治癒効果等の成果の応用が期待できる)。解決法3. キチンナノファイバーとの複合化(鋼鉄並みのキチンナノファイバーの強度の利用が可能) 3 具体的内容と成果 (1)キチンナノファイバーと硬化性キチン誘導体との複合化条件の成果:種々の混合条件と有望な誘導体探索を組み合わせて検討した結果、多重分岐型キトサン等の誘導体は、本複合化条件では水溶性が十分ではないと判断した。一方、カルボキシメチル化キチン誘導体の場合、キチンナノファイバーを含めた全体の良好な分散性を確認することができた。また、pHの影響について確認できた。 (2)生体モデルとしてコラーゲン膜を用いた重合性、接着性の成果:類似の競合品として合成樹脂由来の瞬間接着剤と比較した場合、当初は生体モデルとして用いたコラーゲン膜が接着強度試験に耐えることができず、破断する問題が生じたため、補強を検討した。改良した方法での検討の結果、本研究開発材料が短時間で良好な硬化・接着性を示すことを見出した。 (3)表面キトサン化キチンナノファイバーとの複合化の試験:試した範囲では有望な傾向が見られたため、今後も検討を継続することとした。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(14 results)