2010 Fiscal Year Annual Research Report
ポリマーミセルを利用した高屈折・透明性無機/有機ハイブリッドの作製とその応用
Project/Area Number |
22550199
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
吉永 耕二 九州工業大学, 工学研究院, 教授 (00040436)
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Keywords | 高屈折 / 透明 / ポリマーミセル / ハイブリッド材料 / ナノ粒子 |
Research Abstract |
1.トルエン中で形成したポリアクリル酸とポリメタクリル酸メチルのブロックコポリマーの逆ミセルの親水コア中で、チタニナナノ粒子を合成し、それをポリメタクリル酸メチルへ組み込むことによって、高透明なハイブリッドフィルムを得ることができた。その屈折率は、チタニア含有量とともに増大し、計算値と一致した。 2.上記ブロックコポリマーの逆ミセルを用いて、Zn(NO_3)_2と塩基から粒子径20-50nmのZn(OH)_2粒子の合成が可能であった。しかし、PMMAとの複合フィルムは吸湿性のために低透明性になった。 3.この方法を改良するために、ブロックコポリマーミセルを用いて、Zn(C_2H_5)_2からZn(OH)_2の合成を行ったところ、10-20nmの粒子の合成は可能となったが、低い可視光透過性のフィルムが得られた。今後、製膜条件の最適化必要であることがわかった。 4.同様にして、ZrO_2ナノ粒子のハイブリッド化を行い、ミセル内で20nm程度のZr(OH)_4が生成することを確認した。この場合、前駆体合成時の反応速度の制御が重要であることが明らかになった。 5.本手法による高透明・高屈折材料の作製において、ポリマーマトリックスをポリカーボネート(PC)へ拡張するために、PCオリゴマーからビスフェノールAを骨格成分にもつブロックポリマーの合成経路を確立した。
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