2012 Fiscal Year Annual Research Report
ケミカルドーピング法を用いた超伝導薄膜のナノエンジニアリング
Project/Area Number |
22560009
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
喜多 隆介 静岡大学, 創造科学技術大学院, 教授 (90303528)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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Keywords | 高温超伝導体 / 薄膜 / 酸化物 / 有機金属塗布法 / 結晶成長 / 人工ピニングセンタ / ナノ構造 |
Research Abstract |
本研究は、ケミカルドーピングを用いたナノエンジニアリング法(CD-NE法)によりナノ組織が制御された高機能超伝導薄膜形成プロセスを開発するとともに、高分解能その場観察技術および独自の3次元可視化技術により、これまで未解明であったナノ構造結晶化メカニズムについて解明することを目的としている。平成24年度は、本研究提案のケミカルドーピングを用いたナノエンジニアリング法(CD-NE法)を用いて、人工ピニングセンター(APC)を含む高機能薄膜の結晶化と微細組織観察について研究した。具体的手法としては、Zrを含む有機金属塗布溶液を用いて、超伝導相中にZrを添加したGd系超伝導薄膜を作製した。この薄膜は磁場中臨界電流特性が無添加のものと比べて飛躍的に向上している。この薄膜について透過画家電子顕微鏡により断面を微細構造観察した結果、超伝導薄膜中にBZOナノ粒子が観察された。この結果から、BZOナノ粒子がAPCとして働いたため磁場中臨界電流特性が向上したことが明らかとなった。また、結晶化挙動について観察した結果、基板直上から、基板に平行方法に超伝導相が結晶化・成長していることが観察された。今後は、超伝導相中のAPCサイズおよび密度のコントロールを可能とするプロセスの開発およびAPCの結晶化挙動についての3次元的計測を進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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