2012 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロPD法によるニオブ酸カリウム組成融液からの板状ニオブ酸カリウム結晶育成
Project/Area Number |
22560010
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
小松 隆一 山口大学, 理工学研究科, 教授 (20314817)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 洋典 山口大学, 理工学研究科, 研究員 (60600088)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ニオブ酸カリウム / 平板状 / 化学量論組成 / 弾性波素子 / 非鉛圧電材料 |
Research Abstract |
弾性表面波基板及び非鉛系圧電材料として注目されるニオブ酸カリウム結晶ファイバーが化学量論組成から育成できることを見出した。化学量論組成から育成できることで、結晶品質の向上及び製造コスト低減等が期待される。しかしファイバー状では、デバイスへの応用は難しいので、デバイス形状に合致した平板状のニオブ酸カリウム結晶の育成をμ―PD法で検討した。平板状に育成することで、育成結晶の50%以上になるウエハ切断ロスを無くすことができ、ニオブ酸カリウム結晶を用いたデバイスの低コスト化が可能になる。 育成実験では、ルツボ底部のノズルを矩形形状にして融液を引き下げると、育成結晶はやや平板になったが、厚み変動が大きくまたノズル側面への融液の回り込みがしばしば観察されて、育成結晶が円筒になることが判った。これはノズルから引き出される融液量が多く、育成速度とのバランスが取れずに、その結果ノズルの下に出来る固液界面(solid-liquid interface)が不安定化することが原因と考えられた。そこで矩形形状の中心部に0.5mmφ程度の孔を空けて、融液供給量を制限することで固液界面を安定化する検討を行った。その結果、ノズル側面への融液の回り込みを抑制できるようになり、育成結晶の長尺化及び固液界面が安定化することで平板結晶育成が出来るようになった。育成の結果、長さ約34mm、幅4~5mm、厚さ1.5mmの平板状ニオブ酸カリウム結晶を育成することが出来た。また育成した平板状結晶には、しばしば曲りが生じることが観察された。この曲りは、育成中のその場観察結果から考えると、加熱により種結晶の引下げ軸がノズルに対して垂直に保持されない結果、曲りが生じたと推定される。この対策が引下げ軸を微少変位できる機構を導入することで改善できると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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