2011 Fiscal Year Annual Research Report
特殊な射影関係を利用した光学系による自然な立体表示装置
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22560044
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Research Institution | Tokyo Polytechnic University |
Principal Investigator |
渋谷 眞人 東京工芸大学, 工学部, 教授 (10339799)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中楯 末三 東京工芸大学, 工学部, 教授 (10124372)
水野 統太 東京工芸大学, 工学部, 助教 (00337875)
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Keywords | 応用光学・量子光学 / ディスプレイ / 3次元画像 / レンズ設計 |
Research Abstract |
1:特殊な射影関係を持つ光学系の評価(渋谷、長谷)。 実際の光学顕微鏡接眼レンズを用いた時の収差評価を、人間の眼の解像力を考慮して行い、プロトタイプを実験評価に使用した場合の問題点あるいは制限条件を検討した。その結果、我々の見出した設計手法による光学系を用いることが必要であると判断した。そのためには、費用的に可能である製造メーカーを見つける必要があったが、上手く探すことができた。基本設計が完了した。 2:装置に適した標示サンプルの作成(渋谷、中楯、長谷)。 プロトタイプに複数の標示を挿入できるように22年度に改造したが、その標示サンプルを作製する手法を検討した。当初は、直接ポジフィルムへの撮像を考えていたが、デジタル画像からポジフィルムに転写する方法が、より良いサンプルを効率よく作成できることを見つけた。実際にサンプルを作った。 3:視覚評価(水野、長谷、渋谷)。 改造プロトタイプを用いて、2で作成したサンプルを3枚以上用いた時の視覚評価を行った。体積表示の有効性が確認できた。 4:特殊な射影関係を持つ光学系のドーム型疑似立体視装置への応用(渋谷、前原、長谷、山口)。 我々の考えだした光学設計法は、ドーム型疑似立体視装置の性能向上に寄与できることが分かり、特に、ドーム半径の変化による収差発生量を小さく抑えられることが期待できる。理論的な検討および実設計を継続し、その効果が確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1我々の見つけ出した新規な光学設計法に基づき、基本設計が完了した。 2標示サンプルの作成手順が確立した。 3感能評価は量的にはまだ十分ではないが、改造プロトタイプにおいて評価でき、有効性が確認できた。 4ドーム型疑似立体視装置の光学設計が完了し、我々の光学設計手法の有効性が確認できた。
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Strategy for Future Research Activity |
我々の設計法に基づく新規な光学系を実際に製作するめどがついた。当初は製作する予定であったが、費用上の問題で難しく、それに代わる評価方法を検討していた。しかし、23年度中に、費用的にも可能であることがわかり、24年度には実際に作り、従来光学系との差異を評価することになった。表示サンプルが3枚以上挿入できる、改造プロトタイプでの差異も評価していく。
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