2010 Fiscal Year Annual Research Report
超音波放射圧による金属ナノ粒子の周期構造化と局在表面プラズモンの励起
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22560045
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Research Institution | National Institute of Technology, Kumamoto College |
Principal Investigator |
松田 豊稔 熊本高等専門学校, 情報通信エレクトロニクス工学科, 教授 (00157322)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小田川 裕之 熊本高等専門学校, 専攻科, 准教授 (00250845)
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Keywords | 局在プラズモン / ナノ金属粒子 / 超音波 / 周期構造 / プラズモン共鳴吸収 / Generalized Multipole Tecchnique / FDTD |
Research Abstract |
本申請課題では、ナノ金属粒子の列(集まり)の周期的な配置における局在表面プラズモンの振舞いと機能性を調べることを目的として,初年度の平成22年度は下記の研究を行った: A.超音波放射圧によるナノ金属粒子列の周期構造形成のためのデバイス製作 (A1)LiNbO_3圧電単結晶基板を研磨することで、高周波のトランスジューサを作製した。インピーダンス特性からトランスジューサの動作を確認し2μm以下の厚さまで薄く研磨することで中心周波数2.1GHzのトランスジューサを得た。(A2)水中に放射した超音波によって作製される定在波によって、微小粒子を周期的に配列する実験を行った。基礎実験として光学顕微鏡で観察可能な40μmのナイロン球での実験を行い、周期構造が得られていることを確認した。ナノ粒子の周期構造については実験を継続中である。 B.ナノ金属粒子の周期構造からの平面波回折問題の数値解析 (B1)ナノ金属粒子列からの平面波回折問題を数値解析にGeneralized Multipole Technique(GMT)を適用した。この数値解析のアルゴリズムでは,ナノ金属粒子数の増加とともに解くべき連立一次方程式のサイズが大きくなり数値処理量が膨大となることから、マルチコアプロセッサによる並列計算を導入し、粒子数が10個程度までの解析を可能とした。また、本手法による解析結果を他の数値解法(FDTD)により得られる解析結果と比較し、妥当性を検証した。(B2)(B1)で開発したプログラムを用いて、金でできたナノ粒子1個またはその複数個の集まりからの可視光散乱を解析し、局在プラズモンが1次と-1次の多重極により構成されていることを数値的に示した。また、近年話題になっているナノ金属粒子の6角形配置で発生するFano resonanceについても本プログラムを用いて追試した。
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Research Products
(3 results)