2012 Fiscal Year Annual Research Report
超音波可視化・スペクトル解析ハイブリッド法によるOHラジカルの生成条件の最適化
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22560056
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
山本 健 関西大学, システム理工学部, 准教授 (10370173)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ソノケミストリー / 音場の可視化 / 紫外スペクトル |
Research Abstract |
超音波によるキャビテーションによる力学的作用(衝撃波,ずり)や化学的作用(ラジカルの発生)の積極的な利用面に注目が集まる一方で,物理的立場から音響化学効果を詳細に研究した例は少ない.特に,高分子の分解・合成に深く関与していると考えられているラジカルに関しては,キャビテーションの発生条件を含めて未解明な部分が多い. 本研究は,①ルミノール発光(∝ラジカル生成)観察と②音場の可視化及び③発光スペクトル解析の物理的3手法を同時に用いてキャビテーションとラジカルの発生機構の基礎的な解明を目指し,高分子分解等の応用面に新たな可能性を見出すことを目的している. 本年度は,周波数400 kHzの超音波に対して①及び②手法によって撮影した画像を解析し,次の点が明らかにされた.実験的にも理論的考察からも②による音圧可視化像の明線は定在波の腹であり,キャビテーションバブルの可視化像と比較すると,発光に寄与しない直径数十μmの気泡は音圧の節に存在することが確認できた.また,共振半径程度又は以下の気泡は音圧の腹にあると予想され,①の像と比較すると音圧の腹における発光が確認できた.また,定在波を形成するための反射条件を変えると,液面反射では液面付近における発光が強く,OHラジカルの生成が盛んであると考えられる.金属板による反射を利用すると,振動子付近の発光が強い結果を得た.しかし,③によるOHラジカルピーク強度と①によるルミノール発光強度には強い相関が得られず,一般的に利用されることの多い「ルミノール発光∝ラジカル生成」の関係に疑問を投げかける結果を得た.今後,③の手法を改良することにより,ラジカル生成量の空間的な定量化が可能となる.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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