2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22560072
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
小林 謙一 千葉大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50114278)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | クリープ / 微小サンプル / 余寿命評価 / SPC試験法 / 環境効果 / 硬さ / 数値解析 |
Research Abstract |
微小サンプル・クリープ試験法の一種である、スモール・パンチ・クリープ(SPC)試験結果に影響する各種因子のうち、下部ダイ穴径、同肩部半径、試験雰囲気(大気・真空(10-3 Pa))について実験的に検討した。 破断寿命が1000時間以下の条件では試験雰囲気、下部ダイ穴、同肩部半径によって実験結果は明瞭に異なった。しかしながら1000時間越えの破断寿命試験では外的条件に拘わりなく、ほぼ同一破断寿命となった。目視では真空中・1000時間超の試験片に酸化減肉はなかったが、元素分析の結果、試験片表面には極めて薄いCr酸化物が形成されていることが分かった。真空条件下の曝露時間とSPC試験片間の摩擦係数は、試験時間とともに変化し、1000時間超では時間と共に摩擦係数が低下し、大気中でのそれと大差が無くなった。これが、真空中で薄いCr酸化膜が摩擦係数を低下させ、破断寿命が低下した一因と考えられる。SPC試験の破断時間と最小クリープ変位速度との間にはMonkman-Grantの関係がFactor of 2の精度で成立した。その結果、最小クリープ変位速度を計測すると、余寿命推定を容易に行えることが示唆された。同一破断時間に対する、単軸クリープ試験での応力とSPC試験での荷重との比は1.6~2.1mm2となり、破断時間や試験雰囲気や下部ダイ穴径や、同肩部半径に依存した。 このほか、試験材料の2.25Cr- 1Mo鋼はそのままに、ロット(新材:粒度番号7、ビッカース硬さHV138、旧材:粒度番号8、ビッカース硬さHV187)を変化させて一連のSPC試験を実施した。新材では、同一の試験荷重でも破断寿命が旧材の約1/10となり、結晶粒径や硬さが破断寿命に大きく影響することが明らかになった
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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