2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22560077
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
水野 幸治 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80335075)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 英一 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00111831)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | バイオメカニクス / 子ども / 衝突安全 |
Research Abstract |
チャイルドシート使用中の子ども乗員の自動車側面衝突事故では,子どもの頭部がドアに衝突し,重篤な傷害を受ける頻度が高い.現在,子どもの側突事故時の傷害防止のためにISOや国連ではチャイルドシートの側面衝突試験法が検討されている.しかし,これらの試験では頭部への衝撃負荷が小さいこと,および衝撃角度が90度であり,頭部がチャイルドシート内に留まるため,頭部傷害が評価できない. 本研究は側突事故時の子どもの頭部傷害の要因を明確にすることを目的としており,申請者らが考える仮説(側突事故時の子どもの頭部傷害の要因はチャイルドシートの誤使用と子どもの初期姿勢による)を子どもの衝突ダミーと人体モデルを用いた有限要素解析,およびダミーを使った台車実験によって明らかにすることを目的とする. 事故分析から,衝撃時に車両に加わる速度変化や力積をまとめ,斜めの衝突角度が頭部とドアとの衝突の重要な要因であることを特定した.実車有限要素モデルによる大規模構造解析を行い,子ども乗員の運動を求めた.計算の効率化のため,車両の側面構造のみを取り出し,ドア外板に実車による有限要素解析から求めた強制変位を与え,チャイルドシートを打撃した.子どもの運動が実車有限要素解析と一致することを確認した.この解析からチャイルドシートを取り付ける際の座席シートベルトの弛み,子どもをチャイルドシートに拘束する際のハーネスの弛みが子ども乗員の体幹および頭部移動量に大きな及ぼすこと,子どもの頭部がチャイルドシートから外に出て頭部に衝突することがわかった. 実車斜め側突実験を行い,子どもの頭部がチャイルドシートから外に出て,ドアとの衝突が起きることが確認した.さらに,台上実験をおこない,チャイルドシートのハーネスの弛みや,チェストクリップの欠損がダミー頭部の移動量を増加させ,ドアとの衝突を発生させることが示された.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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