2012 Fiscal Year Annual Research Report
静的および衝撃荷重を受けるナノコンポジット接着接合の特性改善
Project/Area Number |
22560082
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
澤 俊行 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 特任教授 (60107216)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 接着接合 / ナノ粒子 / 焼きばめ継手 / ナノコンポジット |
Research Abstract |
本研究では、 接着層内にナノ充填物を有する接着継手に静的及び衝撃荷重が作用するときの接着層界面及び充填物周縁における応力分布に関して研究を行った。得られた結果は以下のとおりである。(1)前年度えられた酸化アルミニウム・CNF・ナノクレイの三種類のナノ充填物を有する接着剤バルク試験片を用いて作成された応力-ひずみ線図を用いて,突合せ接着継手,スカーフ接着継手,および円筒状接着-焼きばめ併用継手に対する三次元有限要素法応力解析を行い,接着界面での応力分布を求めた。なお充填率は最大20%まで変化させた。(2)引張り荷重を受けるナノ充填剤を有する突合せ接着継手の場合には二次元弾性論を用いて接着界面及びナノ充填物周縁での応力解析も行った。(3)この結果,突合せ接着継手の場合にはナノ充填剤の添加により接着界面端部で発生する特異応力がかなり減少することが分かった。ナノ充填剤添加はミクロ充填剤添加より効果があることも判明した。強度測定実験を行い,推定結果と実験結果がかなりよく一致することも示された。(4)スカーフ接着継手の場合にもナノ充填剤を添加したモデルでの界面応力および充填物周縁での応力を三次元有限要素法解析によって求めた。その結果,界面両端部で発生する特異応力(最大主応力)はナノ充填剤添加により小さくなることが示された。マクロ充填剤に比べて効果が大きいことも分かった。さらにスカーフ角は約60°でスカーフ接着継手の強度が最大になることも示された。推定結果と強度測定実験結果はかなりよく一致した。(5)実用上使用が期待される接着-焼きばめ併用継手の嫌気性接着剤の中にナノ充填剤を添加した併用継手に関する応力解析および継手強度に関する検討をFEM計算および実験の両面より行い,併用継手の有効性が示されたが,ナノ充填物添加の著しい効果は見いだせなかった。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(6 results)