2010 Fiscal Year Annual Research Report
一体型多機能光ファイバセンサの創生と複合材料硬化モニタリングへの適用
Project/Area Number |
22560088
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
高坂 達郎 高知工科大学, 工学部, 准教授 (80315978)
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Keywords | 複合材料成形 / 硬化モニタリング / 光ファイバセンサ / 知的材料 / 屈折率測定 / FBGセンサ / ラマン分光センサ |
Research Abstract |
複合材料成形部品の大型化および複雑化に対応するため,成形中の材料内部の物性変化をリアルタイムで測定が可能な光ファイバを用いた成形モニタリング手法が着目されている.しかし手法によって温度依存性や硬化段階における測定安定性などの特徴が異なる.そこで本研究では,複数のセンサを組み合わせてそれらの欠点を相互に補完した統合センサシステムの開発を試みる.平成22年度では,「センサ要素の開発」として,「FBG温度・ひずみセンサ」と「屈折率センサ」のセンサの開発を行い,「ラマン分光センサ」についての基礎的な検討を行ってきた.「FBG温度・ひずみセンサ」に関しては,新たにセンサシステムを構築するため,ファブリー・ペロー可変フィルタを用いた測定システムの構築を中心に研究を行った.その結果として複数のFBGからひずみと温度を測定するための波長スペクトルの取得が可能となり,引き続きその高精度化を保証するために改良を行っていく.「屈折率センサ」に関してはシステムを一新する必要があり,新たにシステムの構築を行ってきた.平成22年度で測定システムがほぼ完成した.これら二つのセンサを組み合わせた測定システムを平成23年度に確立するため,ひずみ・硬化度同時測定センサ・およびシステムの開発を行う.「光ファイバを用いたラマン分光法」に関しては,装置の不調もあり得られた光量が微小であり,センサ要素としてはまだ十分な成果を得られていない.平成23年度においては,散乱光を効率よく集めるためのピックアップ光ファイバプローブの改良を中心に,工夫を行っていく.以上の研究成果は平成22年度中ではまだ公表に十分値する進展であるとは言えないが,年度終了時に有る程度成果がまとまりつつあり,平成23年度では積極的に公表を進めていく予定である.
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