2012 Fiscal Year Annual Research Report
一体型多機能光ファイバセンサの創生と複合材料硬化モニタリングへの適用
Project/Area Number |
22560088
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
高坂 達郎 高知工科大学, 工学部, 准教授 (80315978)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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Keywords | 複合材料・物性 / 機械材料・材料力学 / 硬化モニタリング / 知的材料 / 光ファイバセンサ / 硬化度 / FBGセンサ / 成形ひずみ |
Research Abstract |
本研究は,成形モニタリングに適した多機能光ファイバセンサの開発とそのFRP成形への適用を目的として行われた.まず,FBGひずみセンサ,そして硬化度測定用の屈折率センサとラマン分光型センサについて成形モニタリングへの適用性の検討を行った.その結果,成形ひずみの測定にはFBGセンサが,そして硬化度の測定には精度の観点から屈折率センサが適していることが分かった.さらに,二つの光源を用いて一本の光ファイバにFBGセンサと屈折率測定センサを統合し,ひずみと硬化度が同時測定できるセンサシステムを開発した.このシステムを,FRP積層板のホットプレス成形と,織物FRPのVaRTM成形に適用した.その結果,ホットプレス成形の屈折率測定結果からは,硬化度だけでなく,樹脂の軟化とボイドの発生の観測も可能であることが示された.この多機能性はVaRTM成形のモニタリングにおいても発揮され,樹脂注入中のボイドの流動が測定された.また,どちらの成形においても硬化度は低ノイズで測定できることが示された.FRP積層板のひずみ測定結果からは,樹脂の軟化によるひずみ緩和を確認することができ,それが製造後の残留ひずみに大きな影響を与えることが分かった.織物FRPのひずみ測定結果からは,脱型後のポストキュア過程での加熱成形時のひずみが残留ひずみを生じさせることが分かった. 以上より,提案されたセンサシステムによって,FRP成形品の硬化度,硬化ひずみ,樹脂流動,そしてボイドの発生のモニタリングが可能であることが示された.μmオーダーの局所的な測定が可能な本手法は,新たなFRPの開発における成形時の材料状態の観察に大きく役立つことから,学術的な意義だけでなく工業的な意義も高い.さらに,少量の試料を用いた従来の手法と異なり実際の製品サイズで適用可能であり,FRPの製造手法をより高度化に大きく貢献する重要な技術である.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(16 results)