2012 Fiscal Year Annual Research Report
極限マルチフィジクス環境における液体ロケットエンジンの破損メカニズムの解明
Project/Area Number |
22560100
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
山西 伸宏 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 情報・計算工学センター, 研究員 (70450715)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西元 美希 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 情報・計算工学センター, 研究員 (40450704)
吉村 忍 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90201053)
笠原 直人 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30421580)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ロケット / 構造工学 / 破壊 / マルチフィジクス / 極限環境 |
Research Abstract |
本研究は、液体ロケットエンジン燃焼室の破損メカニズムと影響因子について、マルチフィジクスシミュレーションによって明らかにすることを目的としている。液体ロケットエンジン燃焼室の破損は流体・熱・構造・材料など種々の分野にまたがった複合事象であり、これらの連成を考慮したうえで詳細に現象を再現することで破損の定量的予測が初めて実現する。本研究におけるマルチフィジクスシミュレーションにより、特徴的な複合事象を示す液体ロケットエンジン破損の背後にある物理に、詳細な情報と解釈を与えることができた。 本年度は、前年度から引き続き(1)エンジン燃焼室破損の強度因子分析による特徴抽出を進め、得られた知見に基づいて(2)エンジン燃焼室の破損メカニズムの解明を実施した。燃焼室のスロート部に残留変形がが発生した事例を対象に、(1)で材料、形状、拘束状態、入排熱量、温度履歴・分布などの影響因子を抽出し、(2)でスロート部に残留変形が発生するメカニズムを明らかにした。特に、熱・流体・構造の現象の素過程を再現することが重要で、燃焼室構造の温度履歴・分布により発生する熱膨張応答及び非弾性変形がスロート部の残留変形量を決める。また、燃焼室構造の温度履歴・分布を決めるのは、燃焼ガスや冷却材といった流体からの入排熱量である。 以上の結果より、本研究のマルチフィジクスシミュレーションが極限マルチフィジクス環境における構造体の3次元非線形連成挙動の解析手法として有用であることを示した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)