2011 Fiscal Year Annual Research Report
超平滑化におけるメカノケミカル反応の第1原理電子状態解析と加工技術への適応
Project/Area Number |
22560103
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
澁谷 秀雄 埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (80303709)
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Keywords | 超平滑化 / メカノケミカル反応 / 第一原理計算 / 電子状態 / 加工技術 / 研磨 / ポリシング / 超精密 |
Research Abstract |
本研究では,研磨メカニズムに関してこれまでに多くの報告がなされている単結晶シリコンウエハに対して,その表面に砥粒として作用するシリカ,炭酸バリウムおよび硫酸バリウムが接触するモデルを構築し,計算を行った.計算モデルを以下に示す. 単結晶シリコンは(100)面とし,表面から5層シリコンを配置した.また,5層目のシリコンの内部側は水素終端とした.次にシリカ砥粒はO-Si-03原子分子として,Si原子が単結晶シリコン側になるよう配置した.そして,Si原子と単結晶シリコン間の距離を,0:接触位置,-r:接触位置から共有結合半径だけ単結品シリコン側に近づけた位置,+r:接触位置から共有結合半径だけ単結品シリコン側に近づけた位置の3種類で計算を行った.一方,炭酸バリウムと硫酸バリウムは化学量論組成で対称性のある分子モデルを作製するのは困難である.そこで,本研究はBa-O2腺子分子を砥粒と想定して,Ba原子が単結晶シリコン側になるよう配置した.そして,そして,Ba原子と単結品シリコン間の距離を,0:接触位置,-r:接触位置から共有結合半径だけ単結品シリコン側に近づけた位置,+r:接触位置から共有結合半径だけ単結品シリコン側に近づけた位置の3種類で計算を行った。計算結果を以下に示す. 砥粒を配置していないSi(100)の電子密度分布(等値面)をみるとSi原子間に電子密度の高い領域がみられる.O-Si-Oを配置した場合の電子密度分布(等値面)をみると,O-Si-0を-r位置に配置することによりSi原子と単結晶シリコン表面のSi原子との間に電子密度の高い領域が出貌する.しかしながら単結晶シリコン内部のSi原子間電子密度に大きな変化はみられない,一方Ba-Oを配置した場合の電子密度分布(等値面)をみると,Ba-Oを-r位置に配置することによりSi原子と単結晶シリコン表面のSi原子との間に電子密度の高い領域が出現するとともに単結晶シリコンの最表面と2層目のSi原子間で電子密度の減少がみられた
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
最近の電力事情により,節電対策として計算サーバが停止する場合があり,長時間の大規模計算を行うまでには至っていない.
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Strategy for Future Research Activity |
緬翫通り研究を遂行していくが,上記(3)やや遅れていると思われる大規模計算については今年度の電力事情を確認しながら,場合によっては学内計算機で行うことも視野に入れ,実施する.
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Research Products
(1 results)