2012 Fiscal Year Annual Research Report
超平滑化におけるメカノケミカル反応の第1原理電子状態解析と加工技術開発への適応
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22560103
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
澁谷 秀雄 埼玉大学, 理工学研究科, 助教 (80303709)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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Keywords | シリコン / 研磨 / 第一原理 / シミュレーション |
Research Abstract |
近年,SiCなどデバイス特性に優れる反面,非常に加工が困難である材料に注目が集まっている.その実用化には難加工材料の超平滑加工技術の確立が必要不可欠である.このような材料の超精密平滑化には砥粒と加工物が反応するメカノケミカルポリシングが有効である.しかしながら,これらは経験的・実験的に見いだされたものが大部分であり,未知の材料に対して理論的・定量的に取り扱う手法を確立することが必要不可欠である.そこで本研究では,メカノケミカル反応の理論的・定量的に取り扱うことを目的として,第1原理擬ポテンシャルバンド計算を用いた砥粒-加工物接触点近部の電子状態解析を行う. ここでは,Si001表面に水素,酸素,酸化シリコン,酸化セリウム,酸化バリウムが付着したモデルの電子状態を計算した.その結果,水素が付着したモデルでは水素-Si,最表面Si同士,最表面Si-第一近接Siに均等に電子が分布しており,安定な表面が有していると考えられる.酸素が付着したモデルでは最表面Si同士間のみ電子が見られない.これは最表面Si間の結合が切れて緩和し,安定な酸化物状態へ変化することを示していると考えられる.一方,表面に酸化シリコンが付着した場合,酸化シリコンと最表面Si間に電子が多く存在するとともに,最表面Si-第一近接Si間の電子が減少している.これは酸化シリコンにより最表面Siのバックボンドが弱くなっていることを意味していると考えられる.さらに酸化セリウムや酸化バリウムを付着させたモデルでも同様の結果が得られ,酸化シリコンを付着させたモデルよりもその効果が強く出ているように見られる.これらはより化学的な除去作用が強く作用するものと考えられる.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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