2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22560115
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
水垣 善夫 九州工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50174016)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 切削 / 切削理論 / 切屑流出角 / 切削抵抗 / 画像計測 |
Research Abstract |
本研究は、旋削における切屑流出方向と切削抵抗を同時に測定することにより、投影切削抵抗方向と切屑流出方向の関係を検証し、3次元切削における2次元切削モデル平面の同定に結びつく実験的事実を得ようとするものである。平成23年度の研究で、旋削加工における合成切削抵抗ベクトルを工具すくい面上に正投影した方向と切屑流出方向が異なることが基本的に確かめられた。 平成24年度では、実験条件幅を拡大し、切れ刃形状・切れ刃曲率半径・ワーク材種・工具材種・切り込み厚さを変更して、合成切削抵抗ベクトルの工具すくい面正斜影成分(以下、投影切削抵抗方向)と切屑流出角とのずれがどのように影響を受けるか実験的に詳細に調べ、両者の関係を調べた。両者と比較するために、曲線切れ刃のときの切屑流出角の実験式としてStabler経験則、Colwell経験則を合成した経験則を考案した。直刃超硬インサートとC2801のワークを用いた時、切屑流出角と投影切削抵抗方向角はともにStabler経験則と同じ傾向を示し、工具傾斜角の増大とともに増加した。しかし円形超硬インサートを用いた場合、切屑流出方向は合成経験則との平均偏差が1.01[°]、最大偏差が2.52[°]と似た傾向を示したのに対し、投影切削抵抗方向は平均偏差7.62[°]、最大偏差13.90[°]となり、工具傾斜角によらずほぼ一定の値を示した。加工条件によっては、Stabler経験則で表わされる切屑流出方向と投影切削抵抗方向が有意の差をもつことが確認された。 直線切れ刃では、切屑流出角と投影切削抵抗方向角の両者が工具傾斜角の増大に伴い増加したことは、2次元切削モデル平面の積層により傾斜切削を説明する従来の議論の前提が正しいことを示唆している。過去の実験では工具すくい面摩擦係数の異方性は確認されておらず、両者の差が何に由来しているのかはまだ不明である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)