2010 Fiscal Year Annual Research Report
MEMS用シリコンを強靭化するSPMを用いたナノ加工技術の開発
Project/Area Number |
22560124
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Research Institution | Aichi Institute of Technology |
Principal Investigator |
高木 誠 愛知工業大学, 工学部, 教授 (40288428)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松室 昭仁 愛知工業大学, 工学部, 教授 (80173889)
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Keywords | MEMS/NEMS / シリコン単結晶 / ナノ加工(微細加工) / 走査プローブ / 原子間力顕微鏡 / ナノインデンテーション / 透過型電子顕微鏡 / 転位 |
Research Abstract |
医療分野をはじめ様々な分野で、マイクロシステムやナノデバイス(MEMS/NEMS)といった、これまでにない高精細な機器の開発が期待されている。それらの実現には、サイズダウンに伴って、ナノスケール微細加工技術や微小構造部材の機械的性質などの材料技術が重要になる。そこで本研究では、MEMS/NEMS部品に用いるシリコン結晶を試料として、その表面を強靭化するナノスケールの超微細加工技術の開発に取り組んでいる。 平成22年度は、走査プローブ顕微鏡(SPM)の原子間力顕微鏡(AFM)の機能を用いて、ダイヤモンド探針に200μNの微小荷重を加えながら、シリコン表面を走査ライン数1024ラインで走査させて、20μm×20μmの領域を面状に微細加工を行った。そして、その加工に伴う表面の硬度や弾性率の変化を調べるために、微小加工領域にナノインデンターを用いて0.1~1mNの微小荷重を作用させてフォースカーブを測定するとともに、生じた圧痕を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した。その結果、機械的な微細加工を施したシリコン結晶の表面は未加工面に比べてわずかに硬化する傾向が見られた。さらにその加工断面を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察した結果、表面近傍に塑性変形を示す転位の発生と弾性歪みを観察することができた。
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Research Products
(5 results)