2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22560125
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
鈴木 浩文 中部大学, 工学部, 教授 (20282098)
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Keywords | 超音波2軸振動 / 非球面金型 / ダイヤモンド砥粒 / 形状精度 / 表面粗さ / 振動解析 / 単一加工痕 |
Research Abstract |
近年,デジタルカメラ等のデジタルデバイス,体内検査用のマイクロカプセル等の医療デバイス,ブルーレーザなどのDVDデバイスにおいてマイクロ非球面レンズの微小化,高精度化のニーズが急激に増大している.このようなマイクロ光学レンズおよびその成形型は,研削加工あるいは切削加工の後に有利砥粒を用いた研磨加工を施す必要があるが,非常に微小になると従来の手研磨や回転工具による研磨加工では高精度化が困難である.そこで,本研究では,超音波2軸振動援用研磨法と,そのピエゾ素子の複合振動メカニズムの提案と試作を行い,その超音波2軸振動研磨における研磨メカニズム,現象を解明すると共に,その最適化を行い,上記のような微小なマイクロ光学部品の微小化,超精密化について検討を行った.本年度は以下の点について検討し知見を得た. (1) 有限要素解析ソフトANSISを用いて超音波振動素子と工具形状の振動解析を行い,それらの形状の最適化を行い,工具の2軸振動周波数:25kHz,振幅(X, Y方向):20μmを有する超音波振動素子の試作に成功した. (2) 基礎実験の結果,砥粒による引掻痕の方向が加工面に対してランダムな方向になる場合の方が,良好な表面粗さが得られる. (3) 5軸制御の研磨装置(同時4軸制御)(既存のNC駆動装置)に開発した超音波2軸振動研磨装置を搭載し,研磨システムの構築を行った. (4) ガラスレンズ成形用金型として用いられる微粒子超硬合金を用いて,ウレタン製の研磨工具と0.5μmのダイヤモンドスラリーを用い研磨実験を行い,表面粗さ10nmRzを得た. (5) 軸対称の非球面を研磨加工した結果,形状精度0.1μmP-Vが得られることを確認した.
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Research Products
(3 results)