2010 Fiscal Year Annual Research Report
液体メニスカス架橋の破断による潤滑剤ピックアップ特性の解明
Project/Area Number |
22560143
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
松岡 広成 鳥取大学, 工学研究科, 准教授 (10314569)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福井 茂寿 鳥取大学, 工学研究科, 教授 (40273883)
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Keywords | 情報精密機器 / ナノテクノロジー / 磁気ディスク装置 / 表面間相互作用 / メニスカス |
Research Abstract |
近年、コンピュータ用磁気ディスク装置のヘッド・媒体インターフェース(HDI)において、液体潤滑剤のピックアップ現象が問題となってきている。特に、液体メニスカス架橋の破断による潤滑剤のピックアップ現象の特性を理論的・実験的に解明し、将来の高記録密度化に寄与することが本研究の全体構想である。具体的には、面外・面内方向の液体メニスカス架橋の破断特性および破断後のピックアップ特性を、応募者らが開発した測定装置への機能追加・改良,および原子間力顕微鏡(AFM)の使用によって実験的・理論的に明らかにするとともに、その応用として磁気ディスク装置を対象とし、潤滑剤ピックアップによるヘッドの浮上特性変化に関する基本的知識の蓄積と設計指針を得ることを目的とする。 平成22年度の研究実績は、以下の通りである。 1.研究代表者らが開発した液体メニスカス力測定装置について、液体メニスカス架橋の破断特性・ピックアップ特性が定量的に観察できるよう改良した。また、これを用いて破断特性の測定手法について検討した結果、液体メニスカス架橋破断後の液体ピックアップ量の基礎的データを取得することに成功した。 2.これまで研究代表者らが構築してきたメニスカス架橋の理論を再度見直し、メニスカス架橋の破断特性と液体のピックアップ特性の解析が可能となるよう理論の再構築を行った。その結果、液体のピックアップ量は、固体表面への液体の接触角の差に大きく影響されることを見出した。また、計算結果と実験結果を比較し、本理論が液体ピックアップ量の予測に有効であることを示した。 3.固体基板上に数ナノメートル程度の液体超薄膜を安定して形成する技術を習得し、原子間力顕微鏡による液体メニスカス架橋の破断特性実験の基礎を確立した。
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Research Products
(5 results)