2010 Fiscal Year Annual Research Report
最適レイアウトによる流体軸受スピンドルの角度動剛性の強化と薄型スピンドルの開発
Project/Area Number |
22560148
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
落合 成行 東海大学, 工学部, 准教授 (40407995)
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Keywords | トライボロジー / 機械力学 / 機械要素 / 設計工学 / 最適設計 / 情報機器 |
Research Abstract |
本研究では,流体軸受の角度動剛性(角度弾性係数と角度減衰係数の合成値にて算出)強化による情報機器用スピンドルの薄型化を実現することを目的とする.また同時にその実験的評価法の確立も目指す.ハードディスクドライブ(以下HDDと呼ぶ)などの情報機器は今後,装置の小型化よりもむしろ薄型化を志向していくと予測される.その際,高回転精度を確保するために角度動剛性の強化が課題になると考えられる.しかしながら薄型スピンドルにおいては軸受を配置できるスペースが限られるため,その実現は容易ではない.そこで本課題では,限られた空間の中に適切に軸受を配置する最適設計法を開発し,角度動剛性の最大化による薄型スピンドルの開発を目指す.本年度は,角度剛性を評価する方法の1つとしてラジアル衝撃応答試験について検討した.スピンドルのラジアル方向は上下一対のジャーナル軸受で支持され,ラジアル方向の衝撃を受けた際に発生する回転体のモーメントをこれで支持する構造となっている.このようなスピンドルの衝撃応答性を評価するために,シーソー構造や摩擦減衰スライド構造などを適用した試験装置を設計・製作した.その結果,スピンドルのインパルス応答特性の評価が可能となった.実験結果より,連成成分の応答振幅は回転数の増加とともに増加することなどが確認された.なお計画時には揺動加振試験の実施を予定していたが,本研究の対象とする小型スピンドルでは耐衝撃性が最も深刻な問題であり,同実験的評価方法の検討を優先した.また現在,スラスト軸受の角度剛性の解析について着手しており,ジャーナル軸受,スラスト軸受両方を含んだ角度剛性の算出について進めている.
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Research Products
(13 results)