2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22560154
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
三戸 陽一 北見工業大学, 工学部, 准教授 (20422032)
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Keywords | 気液流 / 固気流 / 分散流 / アニュラー流 / 乱流 / マイクロバブル / 直接数値シミュレーション / ランジュバン方程式 |
Research Abstract |
本研究課題は,石油パイプラインや種々の発電所において用いられる相変化を伴う熱交換器等に現れる気液二相流システムや粒状物質の輸送・反応プロセス等において現れる固気分散流システムの設計の高精度化・高効率化を目的として行われている.平成23年度に実施された内容は次のとおりである(1)前年度までに行った種々の粒子時間定数の気液アニュラー流内液滴分散流の直接数値シミュレーションの結果を液滴が気体乱流に及ぼす影響に対する考察を中心にまとめ,日米韓の機械工学会流体工学部門合同会議にて発表した.また,液滴/粒子の分散に影響を及ぼす気体乱流のモデル化を目的として,直接数値シミュレーションを用いて,気液アニュラー流内の液滴周囲気体乱流の計測を行った.(2)前年度に行った単一粒子時間定数・単一体積割合の固気分散流の直接数値シミュレーションの結果とアニュラー型粒子分散流の直接数値シミュレーションの結果の比較により,粒子・壁面間干渉が粒子分散流内の粒子輸送・気体乱流に及ぼす影響について検討を行った.考察結果は学会,日本化学工学会英文誌のマルチスケール混相プロセス工学特集号にて発表した.また,当該場における固相・気相間の運動量輸送,粒子・壁面間干渉,粒子慣性,移流対重力(フルード数,流れ方向の変化を含む)の影響を検討するため,考慮するパラメータ領域を拡大した大規模計算を始動させた.粒子分散のラグランジアン挙動の解析を目的として,ポイントソースから解放される粒子の分散の直接数値シミュレーションを始動させた.また,水平チャネル内固気分散流の計算を気体乱流の計算に修正ランジュバン方程式を用いて行い,当該場における流れ形態の変化基準について検討を行った.これらの研究は次年度にわたり実施される予定である.(3)マイクロバブル分散流の研究については,チャネル乱流内微小気泡分散計算用の直接数値シミュレーション・コードを作成した.(4)波状壁を含む流路内流体乱流の研究に関する情報収集を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
気液アニュラー流の研究は予定どおりに進行中である.固気分散流の研究は当初の計画を大幅に拡大して実施した.マイクロバブル分散流の直接数値シミュレーションについては,コード作成,計算条件の検討まで行った.波状チャネル乱流の研究については,固気分散流の研究の拡大に伴い,情報収集までにとどめた.
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Strategy for Future Research Activity |
気液アニュラー流の研究については,追加計算を実施し,結果のまりとめに取り掛かる.固気粒子分散流とマイクロバブル分散流の研究については,考慮するパラメータ域の拡大を視野に入れ,直接数値シミュレーションによる研究を進める・波状チャネル乱流の研究については,直接数値シミュレーション・コードの作成作業を進め,次年度内の発達速度場計算を目指す.
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