2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22560158
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
松井 純 横浜国立大学, 工学研究院, 教授 (40251756)
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Keywords | 相似則 / 吸込過 |
Research Abstract |
1.吸込水槽模型試験における相似則の検討のために、吸込管の直径が50mmの小型模型水槽(既存のものを改造)において流量と水位を変更して吸込渦の発生領域を明らかにした。この装置と幾何的に相似である、吸込管直径100mmの模型水槽(既存)での吸込渦の発生領域と比較すると、水中渦については実流速すなわち両者の速度を同じとする条件でほぼ相似となり、空気吸込渦についても実流速に近い相似関係があることがわかった。従来は空気吸込渦については速度比を寸法比の0.2乗程度とするとしているが、このベキ乗値は寸法比に依存していることが明らかになった。また上流の速度分布が一様でない場合に、渦発生が影響を受けやすい流量域と受けにくい流量域があることを明らかにした。従来は吸込管の直径は100mm以上でないと相似則が成立しないとの報告があり、現在の模型試験はその報告に基づいて寸法の大きな模型で実施されているが、今回の結果は、より小型の模型試験が可能であることを示唆している。 2.一方、吸込管直径200mmの大型模型水槽を設計し、製作した。これも50mm,100mmの口径のものと幾何的に相似であるが、そのままでは駆動に必要な動力が建物の給電能力を上回るため、管路などを工夫した。このため当初計画よりも製作が遅れたが、平成23年4月中には実験を開始する予定である。 3.また市販CFDコードと自作計算コードのそれぞれで口径100mmの模型水槽の内部流れの解析を行い、実験結果と比較してある程度の一致を得た。
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