2012 Fiscal Year Annual Research Report
大気環境条件を満たす大規模乱流中のストリートキャニオン現象の解明
Project/Area Number |
22560165
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
関下 信正 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70283489)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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Keywords | 乱流 / せん断流 / 渦 / 熱・運動量輸送 / 風環境 / ビル風 / 大気拡散 / 風洞実験 |
Research Abstract |
ストリートキャニオンの風洞実験のため、大気乱流風洞を用いて、ビルに挟まれた大通り上空の流れ場および加熱路面の冷却現象を解明した。昨年度まで使用していた測定胴断面200mmの小型風洞の他に、測定胴断面700㎜の大型風洞中でも同様の実験を実施した。道路幅、道路両側のビル模型の高さおよび模型配置、主流の乱れ強度(大規模乱流または格子乱流)を変化させ、煙注入法による流れ場の可視化、および、熱画像カメラによる加熱路面の温度分布の計測、速度場の計測を行った結果、以下の成果を得た。 (1)建物周りの流れによって加熱路面の温度分布が大きく異なり、その主な流れは、①上流側建物屋上からの定在的なはく離流、または、乱流運動によって大きく変動するはく離流、②建物間を流れる平均流、③上流側建物背後または下流側建物前面に形成される安定した循環流、または乱流運動によって大きく変動する循環流、④乱流運動によって上流側建物背後に回り込む流れである。(2)大規模乱流中の場合、強い乱れと大きな乱流渦の作用によって加熱路面の温度分布が均一化される。一方、格子乱流中の場合、主に上述した平均的な流れによって冷却され、路面表面の温度変化が大きい。(3)下流側建物が上流側建物よりも高い場合、下流側建物前面に安定した大規模な循環流が発生することによって、下流側建物前面がより冷却される。(4)道路幅が狭い場合、上流側建物と下流側建物間に循環流のみが定在すると同時に、上流側建物間を流れる平均流によって道路表面が冷却されるが、温度分布は道路幅が広い場合と比較してより均一的となる。一方、道路幅が広い場合、上流側建物背後で大きく変動する循環流およびはく離流、下流側建物前面の循環流によって、加熱路面が冷却される。(5)本研究によって得られたデータに基づいて、風環境を配慮した都市計画に役立つ実験データベースを構築できた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)