2012 Fiscal Year Annual Research Report
誘電体バリア放電誘起噴流の高速化メカニズム解明に関する研究
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22560183
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
瀬川 武彦 独立行政法人産業技術総合研究所, 新燃料自動車技術研究センター, 主任研究員 (50357315)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 誘電体バリア放電 / プラズマアクチュエータ / 流体制御 / 噴流 / プラズマ科学 / 高電圧 / 入力電圧波形 / 高温 |
Research Abstract |
誘電体バリア放電を利用して機能的な噴流を誘起できるプラズマアクチュエータは、流体機械の空力性能を飛躍的に向上させることができる流体制御素子として期待されているが、誘起噴流の高速化や投入電力の低減のためには、加速メカニズムの解明が必要不可欠である。本研究では非対称電極構造を有する誘電体バリア放電プラズマアクチュエータにより誘起される一方向噴流の加速メカニズム解明に向けて、マイクロスケールの放電生成消滅過程とマクロスケールの噴流形成過程の関係を定量的に解析した。絶縁材としては、ポリイミド、サファイアガラス、石英ガラス、高純度アルミナセラミックス基板を用い、表面に形成された直線型及びドーナツ型の表面露出電と裏面電極との間に電圧立ち上がり速度が制御されたbipolar矩形電圧を高周波数で印加した。昨年度行ったストリークカメラにより解析した誘電体バリア放電の時間空間分布解析では、スパイク上電流に起因するプラズマ発光の1次元空間分布のみの解析であったため、ICCDカメラを用いて2次元的な進展を可視化した結果、時間とともに表面露出電極エッジから誘起噴流と同一方向に進展するプラズマが見られる一方、特定の時間で進展が制限され、流れに対してスパン方向に曲がる現象が確認された。電圧が一定の電圧立ち上がり勾配で増加する期間においても誘電体バリア放電の進展距離はほぼ一定となり、電圧立ち上がり速度が大きくなるとともに増加する傾向がある。ドーナツ型電極を用いて生成した環状噴流のPIV解析結果から、誘電体材料及び厚みが同じ条件では200V/μm程度の電圧立ち上がり速度の矩形電圧印加時に流速が最大になるが、誘起噴流速度を誘電体バリア放電の発生頻度、電圧立ち上がり速度の逆数、及び誘電体バリア放電進展距離の積でスケーリングすることで説明できることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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