2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22560184
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
澤田 秀夫 東北大学, 流体科学研究所, 研究支援者 (30344245)
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Keywords | 流体工学 / 航空宇宙工学 / 壁干渉 / 風洞 / 剥離流れ |
Research Abstract |
三次元軸対称鈍頭物体の代表的な例として、レイノルズ数10万(代表長さは円柱直径)の円柱模型場合に、気流に平行時の抵抗係数を測定し、鈍頭物体の阻塞効果研究に資するため、平成23年度は細長比2と4の円柱模型の阻塞効果評価を行った。先ず、阻塞比を様々に変えられる模型を製作し、JAXAの60cm磁力支持天秤装置を用いて試験を実施した。また、平成24年度前期にも試験ができるように細長比1と2で阻塞比を変えられる模型を製作した。JAXAでの細長比4模型の試験は、既に平成22年度に実施済みの試験結果を補強するものであり、順調に試験が完了した。この結果、細長比4の場合は、模型の大きさに伴う阻塞効果と先端部で剥離している場合の後流に伴う阻塞効果は、先端からの剥離領域中に模型が存在しているにもかかわらず、互いに独立な量として評価し、合算すると鈍頭物体の阻塞効果に近い量となる事が判り、ICFD2011という国際会議で口頭発表した。しかし、模型の大きさに伴う阻塞効果と剥離による阻塞効果が互いに独立に取り扱っても、実際の阻塞効果を何故推定できるのかその理論的根拠については依然不明である。今後も、解析的アプローチを続けていく予定でいる。細長比2の模型では、先端部で剥離した流れは細長比4の場合と同様に模型先端部直径の1.6倍下流付近で再付着するが、その後すぐに後流となる事が知られている。この様に再付着流れ部分が極端に短い場合の影響がどの程度阻塞効果に及ぶか調べている。基本的には細長比4の場合と同じ傾向を示しているが、阻塞比の小さな場合の試験が平成23年度は実施できていないので、最終的な結論にまで言及できる段階ではない。この部分は、平成24年度の細長比1の場合の試験と一緒に実施する予定でいる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
細長比4の模型に関しては、阻塞効果評価法について磁力支持天秤装置を用いた試験結果に基づき既存の物が不十分であることを示し、その対策も提案できた。成果発表も1件実施出来たので、計画は順調と考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
初期の計画をほぼ順調に達成しつつある。細長比1の模型になると、阻塞比が小さい模型では長さが短くなるので、JAXA60cm磁力支持天秤装置のセンサーで模型の位置姿勢を測定し難くなり、試験が実施できるか現段階では不明である。また、各模型でセンサー較正試験を実施しなくてはならず、試験効率が著しく低下する。このため、試験期間を長く取る必要が有るが、JAXA設備の借用には限界が有るので、25年度、26年度も試験実施が必要となる可能性が高い。
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Research Products
(1 results)