2012 Fiscal Year Annual Research Report
藻類由来バイオマス燃料の航空用ジェット燃料としての利用
Project/Area Number |
22560186
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
古畑 朋彦 群馬大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80261585)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新井 雅隆 群馬大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80112176)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 熱工学 / 燃焼 / バイオマス / エネルギー全般 / 環境技術 |
Research Abstract |
藻類由来のバイオマス燃料のジェット燃料としての利用に関して、今年度は燃料としての燃焼特性を調査するために、藻類由来のバイオマス燃料の代替として脂肪酸組成がある程度明らかな植物油を10wt%添加した灯油を燃料として、試験燃焼炉おける噴霧燃焼実験を行った。試験燃焼炉は幅570mm×高さ770m×長さ2420mmの矩形炉である。実験では、燃料流量を0.84g/sとして、空気比が約2となるように燃焼用空気流量を設定した。燃焼ガスのサンプリングは煙道の最も上流のサンプリング位置(燃焼炉出口付近)で行い、燃焼ガス組成、排ガス中のPM質量および組成(Dry-soot, SOF, Sulfate)、ならびにPM粒径分布の分析を行った。さらに同一の燃焼条件で植物油を添加しない灯油でも実験を行い、結果の比較を行った。その結果、燃焼排ガス温度はほぼ同じであり、COおよびNO濃度もほとんど差はなかったが、排ガス中のPM質量は植物油を添加した燃料の場合、灯油の場合の70%程度となり、PM排出量が減少することが明らかとなった。PMの組成については、灯油の場合にはSOF(未燃炭化水素)の割合がPM質量の約7%であるのに対し、植物油を添加した灯油の場合には約12%となり、割合は明らかに増加した。また、PMの粒径分布については、粒子数が最大となる粒径は100nm付近でどちらの燃料でもほぼ同じであるが、その粒子数は植物油を添加した灯油の場合の方が少なく、さらに10nm付近の粒子数は逆に植物油を添加した灯油の場合の方が多くなることがわかった。また、実験後に確認したところバーナやノズルへのデポジット付着はほとんど見られなかった。以上の結果から、藻類由来のバイオマス燃料を添加した燃料は、噴霧燃焼特性はほとんど変化しないが、排出されるPM量は少なくなり、また燃焼装置への不具合も生じないと推察される。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)