2012 Fiscal Year Annual Research Report
ボクセル熱流体シミュレーションによる鼻腔形成手術アセスメント
Project/Area Number |
22560187
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
田中 学 千葉大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (20292667)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 鼻腔内流れ / 上気道 / ボクセルモデリング / シミュレーション / 可視化 / 粒子画像流速測定法(PIV) / 生物流体力学 / 生体熱工学 |
Research Abstract |
鼻中隔湾曲症等の鼻腔疾患に対して行われている外科手術の効果を詳細に評価するツールの開発を目指して, 実際に鼻中隔矯正及び鼻甲介切除を施した手術前後の医療用CT, MRI画像から3次元実形状鼻腔モデルを作成し, ボクセル格子法を用いた熱流体シミュレーションにより鼻腔内の流れ場と温度場の解析を行った.ボクセル格子法は, 従来の境界適合格子と非構造格子による解析法と比較すると, 格子生成に掛かるコストが大幅に削減されるが, その一方で形状近似精度や境界層の解像度などに問題が生じる.本研究では手術前後の鼻腔の複雑形状にボクセル格子法を適用することの妥当性・有効性の検討を行い,特に鼻腔壁面の形状と境界層の解像度が流れ場と温度場に及ぼす影響を考察した. ヒトの生理的呼吸条件を参考にして,吸気一定流量・温度条件(230 ml/s,25 ℃) と壁面一定温度条件(34 ℃)を与えて鼻腔内の流れ場と温度場を解析した.従来の境界適合格子と非構造格子による解析法による結果と比較した結果,ボクセルモデルの格子解像度を ピッチ0.20 mm 程度まで細かくすることにより,境界適合格子モデルと同等な速度分布が得られることがわかった.また,吸気流れの鼻腔出口における温度についても精度良く再現することが可能で, 鼻腔の加温機能を適切に評価できる精度を有していることがわかった.これらの結果から,ボクセル熱流体シミュレーションにより手術前後の鼻腔内の圧力損失,左右鼻腔や各鼻道への流量分配,鼻腔の加温機能の変化を評価することが可能であり,鼻腔形成手術アセスメントに関してその有用性を確認することができた.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)