2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22560189
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
刑部 真弘 東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 教授 (00204173)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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Keywords | 臨界流 / 二相流 / 熱的非平衡 / 絞り機構 / 安全弁 |
Research Abstract |
圧力容器健全性確保のために減圧操作を行う安全弁や逃し弁は,ボイラや原子炉等の最重要機器として認識されている.これらの減圧弁の放出流量は,ディスクと弁座に挟まれたディスク式絞り機構によって制限されことが多い.この絞り部流れは,最少流路を形成する縮流現象,膨張遅れや熱的非平衡に大きく影響される.特に減圧によって相変化が起こる場合は,現象が複雑になり十分に理解されていない.このため,ディスク板が交換可能で,弁リフト量の調整も容易なディスク式絞り機構を作成し,実験を行ってきた.ディスク板は,可視化観察を可能とする透明耐熱ガラス,真鍮およびテフロンコーティングを施した真鍮を用いた.試験部には,水/空気二相流およびサブクール水からクオリティ0.5程度までの二相流を供給した.水単相流の流出実験では,流体が最少流路面積より縮まって流れる縮流現象により,流出流量はエネルギー式と最少流路面積から求められる値より少なかった.また,この縮流は弁座とディスク間距離であるリフトおよび弁座形状によって大きく異なった.詳細な観察により,水単相流におけるディスク式絞り機構の縮流のメカニズムを明らかにすることができた.空気単相流の流出実験においては,縮流と膨張遅れが重要であることが明らかとなった.水/空気二相流の流出実験では,水と空気のスリップ比が重要となり,縮流が緩和されている可能性が示唆された.さらに,減圧沸騰を伴う流れでは,熱的非平衡が非常に強いことが示された.本実験の単純なディスク式絞り機構を用いて明らかになった流出挙動により,より複雑な弁形状での現象理解も進むことが期待される.また,原発事故等における弁の微開時等において,どの程度の放出流量が確保されるかも予測可能となると考えられる.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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