2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22560196
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
畑 幸一 京都大学, エネルギー理工学研究所, 助教 (60115912)
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Keywords | 乱流熱伝達 / 核沸騰熱伝達 / 限界熱流束 / スワール流れ / 捻りテープ / テープツイスト比 / SUS304円管発熱体 / CHF表示式 |
Research Abstract |
本研究代表者は、水平に支持した市販面の白金(Pt)及び粗面のSUS304円管発熱体を直接通電する方法で、広範囲の入口液温(T_<in>=296.93~362.67K)、流速(u=3.93~13.86m/s)において、水の乱流熱伝達、核沸騰熱伝達、定常限界熱流束(CHF)を求めた。既に求めている垂直円管発熱体の実験結果と比較検討し、乱流熱伝達、核沸騰熱伝達及び定常限界熱流束に及ぼす発熱体姿勢の影響はほとんどなく、本研究代表者が報告している乱流熱伝達表示式、発熱体出口及び入口条件に対する過渡CHF表示式は、流速4m/s<u<13.3m/sにおいて、水平支持および垂直支持の実験値を15%以内の誤差で記述することを明らかにした。更に、本研究代表者は、4=6mm、L=59.5mm、L/d=9.92のラフ面のSUS304円管発熱体に、テープツイスト比(y=H/d=180゜捻りピッチ/管内径)2.39、3.39、4.45の捻りテープを挿入したSUS304スワール管発熱体を用い、スワール流速u_<sw>=5.09~20.72m/sの範囲で、指数関数状熱入力波形(Q_0exp(t/τ),τ=26.85ms to 8.42s)を与え、発熱体発熱率が準定常状態でゆっくり上昇する条件から急上昇する過渡限界熱流束を求めた。同時に、過渡限界熱流束までの過渡沸騰熱伝達も実験計測した。すでに求めている表面状態が粗面のノーマル管発熱体の過渡限界熱流東実験結果及びテープツイスト比y=2.39、3.33、4.45のSUS304スワール管発熱体の定常限界熱流東実験結果と比較検討を行い、スワール管発熱体に対する過渡限界熱流束及び過渡沸騰熱伝達に及ぼすテープツイスト比の影響を明確にし、低流速域(発熱体入口流速u£13.3m/s)における通常円管発熱体の過渡CHF表示式に基づき発熱体出口及び入口条件に対するスワール管発熱体に対する過渡CHF表示式を導出した。過渡CHF表示式は、4=6mm、L=59.5mm、L/d=9.92、y=2.39~4.45のラフ面のSUS304スワール管発熱体の過渡限界熱流東実験結果(186点)をほぼ-27~7.9%程度の誤差で記述することを明らかにすると共に、限界熱流束発生機構について考察した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
核融合実験装置には水平及び垂直姿勢のダイバータ板が設置されているため、冷却管の姿勢の影響は重要で、本研究において、乱流熱伝達、核沸騰熱伝達及び定常限界熱流束に及ぼす発熱体姿勢の影響はないことを明らかにした。核融合実験装置においては、運転モードが定常及び非定常の2種類あり、非定常運転モードにおいては、プラズマ対抗壁に加わる熱負荷の最大値が定常運転モードの5倍以上高くなるが、その熱除去データベースとなる捻りテープ挿入SUS304円管内の強制対流サブクール水における過渡限界熱流束表示式は存在しない。本研究において導出された過渡CHF表示式は、d=6mm、L=59.5mm、L/d=9。92、y=2.39~4、45のラフ面のSUS304スワール管発熱体の過渡限界熱流東実験結果(186点)をほぼ-27~7.9%程度の誤差で記述することを明らかにした。
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Strategy for Future Research Activity |
指数関数状熱入力波形の実験条件と同様に、内径6mmで表面状態が粗面のスワール管発熱体(y=H/d=2.39、3.39、4.45)を用い、広範囲の系圧力P、入口液温T_<in>、スワール流速U_<sw>、先ず、強制対流下のスワール管発熱体に定常限界熱流束よりも小さい種々変えた発熱率ρ,を与え、流速を緩やかなランプ関数状から急速なステップ関数状まで種々に発熱体入口流速を減少させ、過渡沸騰熱伝達及び過渡限界熱流束の実験を行い、流速一定の強制対流下で熱入力波形を上昇させて求めた過渡沸騰熱伝達及び過渡限界熱流束の実験結果と比較検討し、過渡沸騰熱伝達及び過渡限界熱流束に及ぼす流速減少速度及び流速減少波形の影響を明らかにする。緩やかなランプ関数状から急速なステップ関数状まで種々に減少させた流速減少速度及び流速減少波形の影響、種々変えた発熱率上昇周期τ、発熱率上昇速度α及び発熱率の波高値Q_Sに対する熱入力波形の影響を含む強制対流下のスワール管発熱体の一様加熱した定常及び過渡限界熱流束を予測する一般的限界熱流束表示式を導出する。
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Research Products
(6 results)