2012 Fiscal Year Annual Research Report
超臨界ジメチルエーテル噴霧の活用によるディーゼルエンジンの高性能化研究
Project/Area Number |
22560206
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
是松 孝治 工学院大学, 工学部, 教授 (50124962)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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Keywords | 熱工学 / 新エネルギー / 再生可能エネルギー / 可視化 / 流体工学 |
Research Abstract |
ジメチルエーテル(以下,DME)は,燃焼時に黒煙や硫黄酸化物をほとんど排出しないクリーンな燃料であり,また圧縮着火性に優れていることからディーゼル機関の次世代燃料として注目されている.しかし,DMEは既存のディーゼル機関で用いられる燃料とは物性が大きく異なるため,燃料噴射系の最適設計指針の確立が求められている.しかし,未だ多くの課題を残している.その中で,運転条件によって容易に超臨界(液体と気体の区別ができない)領域に遷移するところに注目した.特に超臨界DMEの噴射特性についてはいまだ未知な部分が多い.本研究では超臨界DMEの噴射特性として,(1)噴射系内部流動,(2)噴流到達距離,(3)噴射量に焦点を絞り,これらの特性を数学モデルおよび実験により明らかにした.本研究で得た知見と成果は以下の通りである.従来から広く用いられる燃料噴射系の計算モデルを超臨界領域に拡張した.コモンレール噴射装置を想定したモデルについておもに検討した.計算結果と実験結果との間に良好な一致が見られた.つまり、超臨界状態の流動の解析は,物性値に注意すれば,現象を正しく、とらえることができる.大切な点は,ノズル内部や噴孔付近が超臨界状態に達するとき,流量係数が大きく変わるところである.この現象は燃料特性が臨界点近傍領域に近いほどおおきくなる.さらに,超臨界DMEを燃料とすると,軽油比較でペネトレーションの変化に比べて燃料ゾーンの広がり角度が大きくなる.このさい,計算に近似関係を使う従来の計算法をやめ、数値計算を採用することとで計算可能範囲が広がった.この成果は噴口近傍の計算を可能にした点、学術的な価値が高い. 以上の成果により超臨界DMEの燃料噴射装置の設計指針が得られた.設計にあたって必要になる、状態方程式、各部の流動損失、粘度などの情報についても整理した.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)