2012 Fiscal Year Annual Research Report
赤外線カメラを用いた非定常乱流熱伝達計測の新手法開発
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22560214
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Research Institution | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
Principal Investigator |
中村 元 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工, システム工学群, 教授 (80531996)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 対流熱伝達 / 乱流 / はく離・再付着 / 時空間分布測定 / 赤外線カメラ |
Research Abstract |
一般に、乱流熱伝達現象は時空間的に複雑に変動するが、この現象を高速赤外線カメラで測定する新手法を確立するための研究を行っている。当該年度は以下の研究を実施した。 (1) 熱伝達測定結果の解析: H23年度に取得した乱流境界層およびはく離・再付着流れの瞬時熱伝達率分布の時系列データを基に、熱伝達の時間・空間変動特性の統計解析を行った。その結果、乱流境界層の場合、壁面近傍に形成されるストリーク構造に対応したスパン方向の周期性が存在することや、バースト周期に対応した変動周波数が支配的になることを明らかにした。同時に、乱流渦構造に対応した高速でかつ複雑な熱伝達変動が本測定手法により正しく測定できることが確認できた。 (2) 国際会議での発表: 乱流境界層熱伝達の解析結果を、流れの可視化国際シンポジウム(15th Int. Symp. on Flow Visualization, Jun 25-28, 2012)で発表した。また、はく離・再付着流れの解析結果の一部を、乱流熱物質国際シンポジウム(7th Int. Symp. on Turbulence, Heat and Mass Transfer, Sep. 24-27, 2012)で発表した。 (3) 水流への熱伝達測定(予備実験): 本研究課題の延長上のテーマとして、乱流に伴う流体-構造の熱連成現象の測定が挙げられる。この測定の実現可能性を調査するため、円管内水流の簡易な実験装置を作成し、赤外線カメラを用いた測定を試みた。 (4) Webでの研究成果公表: 防衛大学校機械工学科熱工学講座のホームページ(http://www.nda.ac.jp/~nhajime/research.html)において、H24年度までに得られた成果を公表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
H24年度に計画していた「熱伝達測定結果の解析」、「国際会議での研究成果発表」 を予定通り完了した。加えて、「水流への熱伝達測定(予備実験)」、「Webでの研究成果公表」も実施した。なお、当初計画していた「PIVを併用した流れ場と熱伝達の同時測定」も準備を進めてきたが、新たな器材の整備等が必要であり本研究課題内での遂行が困難であったため、研究代表者と同一講座に所属する山田俊輔氏がH25年度から別の研究課題において実施することにした。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度までに、高速度赤外線カメラを用いて乱流熱伝達に伴う温度の時系列データを取得する方法、および得られた温度データから対流熱伝達の時空間分布を計算する手法について検討してきた。また、乱流境界層やはく離・再付着流れに伴う熱伝達の時間・空間変動特性について調査してきた。本年度は、これまで得られた研究成果を整理し、学術論文に投稿すると共に、防衛大学校機械工学科熱工学講座のホームページ上で公開する。 また、次なる課題として、乱流熱連成問題に関する基礎データの取得を検討している。その第一段階として、流体が水(液体)の場合であっても、高速度赤外線カメラを用いた手法によって乱流熱伝達の時空間分布測定が可能であるかどうか調査する予定である。
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Research Products
(4 results)