2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22560218
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
太田 浩之 長岡技術科学大学, 工学部, 准教授 (30233141)
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Keywords | ローラガイド / 位置ずれ / マルチボディ解析 / スキュー |
Research Abstract |
ローラガイドでは,キャリッジの進行方向が変わるとキャリッジの重心が水平方向および鉛直方向にずれる現象,すわなち反転時位置ずれが生ずることが経験的に知られているが,その詳細はわかっていない.そこで,実験で反転時位置ずれの発生を確認するとともに,マルチボディ解析(MBA)ソフトウエアを用いて,ローラガイドの運動のシミュレーションを行った.本年度に得られた成果は以下の通りである (1)はじめに,ローラガイドおよびボールガイドを往復運動させて,反転時位置ずれを測定する実験を行った.その結果,ローラガイドでは,水平,鉛直,ピッチングおよびヨーイシグ方向で反転時位置ずれが生ずるが,ボールガイドでは反転時位置ずれが生じないことを見出した.すなわち,反転時位置ずれは,ローラガイド特有の現象であることを確認した. (2)ローラガイドでは,ボールガイドでは発生しないころのスキューが生ずることに着目し,これが反転時位置ずれに関与していると推定した. (3)上の(2)の推定を確認するために,MBAを用いて,ローラガイドの反転時位置ずれに及ぼす初期スキュー角度の影響をMBAにより調べた.その結果,反転時位置ずれは,スキューを与えた場合,初期スキュー角度の絶対値が大きくなるほど増大することがわかった. (4)上の(3)のMBAの結果より,反転時位置ずれを低減するには,ころの初期スキューを極力小さくすることが有効であることが判明した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度当初予定として,ローラガイドの反転時位置ずれの防止方法の検討を行うことをあげていたが,MBAの結果により,ころの初期スキューを極力小さくすることが反転時位置ずれに有効であることを示せたので,おおむね順調に進展していると判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究経過より,ローラガイドの反転時位置ずれの原因とその防止方法がほぼ解明できたので,それらの結果をまとめて,学会で公表する予定である.
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Research Products
(1 results)