2012 Fiscal Year Annual Research Report
電気自動車におけるスリップ率最小化トルク配分とエネルギー節減効果
Project/Area Number |
22560221
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西原 修 京都大学, 情報学研究科, 准教授 (00218182)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 電気自動車 / スリップ損失 / 制駆動力配分 / 回生制動 / 車両運動統合制御 / 四輪駆動車両 / 操縦安定性 / インホイールモータ |
Research Abstract |
二酸化炭素排出量の削減目標,原油価格の高騰などの背景や,バッテリーの技術革新などにより,電気自動車への関心が高まっている.制駆動力配分制御は操縦安定性の向上などおもに安全面から議論されてきたが,本研究課題は,モータ駆動の特性を反映した精密な制駆動力配分をスリップ損失の側面から検討するものである.一充電航続距離の延長などを含め,電気自動車への関心の要因となっているエネルギー節減効果の特長を伸ばすために,駆動時のロスや,回生制動時の発電効率向上のための方策を探り,効果評価を行うことを目的としている.本年度は,次のような観点から研究を実施した. (1) 制駆動力配分とエネルギー損失 スリップ損失を低減させるために,線形タイヤモデルのスリップ損失を目的関数とする制駆動力配分最適化について検討してきた.本年度は,旋回中の加減速まで対応する最適配分アルゴリズムとその実装方法について理論解析を行い,さらに,走行シミュレーションの実行結果から,エネルギー損失を定量評価して検証を行った.車両の駆動方式としては,四輪駆動,前二輪,後二輪の二輪駆動を検討対象とした.スリップ損失は加速度が高いほど,また,摩擦係数が低いほど大きくなりやすい.四輪駆動車両は二輪駆動車両と比べて全般にスリップ損失が少なくて済む. (2) 操縦安定性との関連 既存の統合制御は多くが操縦安定性を目的としているから,本研究のようにスリップ損失低減を目標としたとき,操縦安定性に生じる影響を検討した.タイヤ・ワークロード最大値などの指標により,提案する制駆動力配分によると操縦安定性を優先とする場合とほぼ同等の指標値となることを確認した.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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