2011 Fiscal Year Annual Research Report
モーション装置を利用したタイヤ-サスペンション系の評価
Project/Area Number |
22560231
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
下坂 陽男 明治大学, 理工学部, 教授 (10139462)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
椎葉 太一 明治大学, 理工学部, 准教授 (10349839)
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Keywords | 機械力学・制御 / 交通機械制御 |
Research Abstract |
本研究は、路面からの入力を模擬する6自由度モーション装置と自動車のサスペンション部品およびタイヤを利用することによって、自動車の走行状況を再現する試験環境を開発し、サスペンション特性が車両の運動性能に及ぼす影響を精度よく評価することを目的としている。 平成23年度の研究実績として、前年度までに開発したタイヤ-サスペンション系試験装置と、マルチボディ車両モデルを利用したリアルタイム車両運動解析を組み合わせたHardware In the Loop Simulation(HILS)システムを構築した。これは、タイヤ-サスペンション系試験装置により計測されたタイヤ力情報に基づき車両運動計算を行い、得られた計算結果に基づいてモーション装置とアクチュエータの制御を行うクローズドループ系を実現したものである。これにより、さまざまな走行条件と車両パラメータに応じた特性評価試験を実現することが可能となった。 開発したHILSシステムを利用して、電磁ダンパの特性を評価する試験を実施した。電磁ダンパは従来のオイルを利用したダンパに代わり、電磁力により減衰力を発生させるシステムであり、車両の状態に応じてさまざまな減衰力特性を実現できるという特徴を持っている。このため、制御サスペンションとしての利用が可能である。路面凹凸を模擬した入力を車両モデルに与え、その解析結果に応じて6自由度モーション装置を制御することにより、複数の条件下において電磁ダンパの特性評価を実現することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度の計画では、Hardware In the Loop Systemを実現することを主としていた。この目的は順調に達成することができ、さらに開発したシステムを利用して制御サスペンションの評価を実現することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
開発した試験環境によって得られるデータの妥当性を検証するため、走行試験との比較検討を実施する。
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