2010 Fiscal Year Annual Research Report
圧電素子を用いた高出力振動発電装置の実用化に関する研究
Project/Area Number |
22560232
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Research Institution | Shonan Institute of Technology |
Principal Investigator |
藤本 滋 湘南工科大学, 工学部, 教授 (80386888)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
一木 正聡 東京大学, 工学系研究科, 准教授 (00267395)
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Keywords | 圧電素子 / ピエゾ素子 / 発電 / 振動発電 / 振動エネルギー / 振動試験 / 添加剤 / 振動発電試験 |
Research Abstract |
H22年度の主な研究目的は,振動力を電気に変換する発電体である圧電素子(以下PZT素子)の発電効率を大幅向上させるためにPZTに添加する添加剤の選定およびその配合条件を絞り込むことである.今回は,これまでの研究で発電効率が向上する添加剤であるNbを基本剤として,これに発電効率向上が期待されるNi,Znを混合した添加剤を含むPZT素子を試作するとともに,これらの物性把握試験,振動発電試験などを実施した.その結果,発電効率の高い添加剤は,高い順にNb1.0mol%を添加した場合,Nb0.2mol%+Ni0.4mol%+Zn0.4mol%を添加した場合であった.また,PZT素子の発電能力はPZTの物性である圧電定数d_<33>の値に比例することも確認された.以上の結果より,試験範囲では,PZTの発電特性向上のための添加剤は,Nbを1.0mol%添加することが最適と考えられる. 次に,H23に実施する予定のPZT素子の発電耐久性についても前倒しで検討がなされた.振動耐久試験を実施し,PZT素子に繰り返し荷重を与え,その発電特性が調べられた.その結果,PZTにNbのみを添加した場合,混合した添加剤を添加した場合とも,ほぼ1000万回までの繰り返し荷重に対して,発電特性に劣化は見られないことを確認した. さらに,PZTの発電特性を解析的に把握するためのPZT等価回路モデルの検討が行われ,簡易回路モデルの提案が行われた. 以上の研究結果について3件の学会発表が行われた.
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Research Products
(3 results)