2011 Fiscal Year Annual Research Report
圧電素子を用いた高出力振動発電装置の実用化に関する研究
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22560232
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Research Institution | Tokyo City University |
Principal Investigator |
藤本 滋 東京都市大学, 工学部, 教授 (80386888)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
一木 正聡 東京大学, 工学系研究科, 准教授 (00267395)
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Keywords | 圧電素子 / ピエゾ素子 / 発電 / 振動発電 / 振動エネルギー / 添加剤 / 電気エネルギー変換 / 振動発電試験 |
Research Abstract |
H23年度の主な研究目的は,PZT素子の発電効率を最大化するPZT添加剤配合や構造(形状、組み合わせ)を絞り込むとともにPZT素子の振動発電における耐久性を明らかにすることである.また、鉛フリー材料の検討を行うことである。主な成果は以下の通り.(1)PZT素子への添加剤配合に関しては,H22度からの研究も併せて,単一あるいは複数の添加剤ともに最適な配合濃度は1.0mol%であることを実験的に確認した.また,発電向上効果の高いレアメタルNbの代わりに,NiやZnを適度に配合することにより同等の発電効率が得られることを実験的に確認した.この結果より,レアメタル添加剤と同等の発電性能を得られる「入手が容易で低コストな添加剤」を用いたPZT素子の製作への見通しが得られた.(2)PZT素子の構造に関しては,H22年度からの継続した研究により,発電効率を高めるにはPZT素子の積層構造とすること,また,その効率はほぼPZT素子の積層数倍となることを確認した.さらに,構造設計に関して素形材が発電特性に及ぼす影響について理論的、実験的な検討を行い、理論の妥当性を検証した.(3)PZT素子の耐久性に関しては,H22年度からの継続した研究により,振動圧縮荷重を1000万回(周期)加えても,発電性能には変化がないことを実験的に確認した.この結果により,添加剤を添加したPZT素子が実用的な振動発電素子として見通しが得られた.(4)本研究に共通した課題であるPZT素子の等価発電回路モデルの提案とそのモデルに関する発電理論について検討を進め,PZT素子の振動発電実験結果との検証を行い,その妥当性について見通しを得た.(5)鉛フリー材料について試作を行うとともに発電実験(荷重除荷試験)を実施した.H24年度中に本実験結果について学会発表を行う予定である.以上の研究に関して,2件の学会発表が行われた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
PZT素子に添加する最適な添加剤や発電効率向上のためのPZT素子構造について,また,振動耐久性については,H22年度に大方の実験を行い,H23年度はそれらの実験データを解析し,実験結果について評価を行っている.また,PZT素子の発電理論や構造設計手法の構築に関しては,H22年度から検討を進め,H23年度にはH22年度に実施した実験結果を用いて妥当性の評価を行っている.鉛フリー材の検討も研究開始当初から行っており,H23年度には試作まで進めており,順調に推移している.以上のことより,ほぼ研究計画策定時のスケジュールで研究が進められ,その成果もおおむねスケジュール通り得られている.
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は最終年度である.これまでの2年間の研究成果をまとめるとともに,最終的な等価な発電回路モデルと発電理論および構造設計手法の提案を行う.また,発電効率を最大化する発電素子として積層型PZT素子を試作し,振動発電装置として最終的な発電性能の検証を行う.さらに,鉛フリー圧電素子の改良試作を行い,その発電特性を把握するとともに,鉛フリー圧電素子の実用性について評価を行う.
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Research Products
(2 results)