2012 Fiscal Year Annual Research Report
シリコンコンサートホールのための音響レンダリング手法の高精度・高速化
Project/Area Number |
22560233
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
土屋 隆生 同志社大学, 理工学部, 教授 (20217334)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | シリコンコンサートホール / 音響レンダリング / CE-FDTD法 / GPU / 数値分散 |
Research Abstract |
音響レンダリングは,CGにおけるレンダリングと同様に形状データ等を基に3次元音響空間をコンピュータ上に構築し,臨場感あふれる音響情報を提供する技術である。本研究グループでは,コンサートホールのような大規模な音響空間をリアルタイムでレンダリングする"シリコンコンサートホール(SiCH)"の実現を目指している。SiCHでは,レンダリング手法に波動方程式に基づく時間領域差分法(WE-FDTD)法を採用しているが,差分法に基づく数値解析手法では伝搬波長が空間サンプリング周波数に近づくに伴い,数値分散誤差が顕著に現れることが知られている。本研究では,これらの数値分散誤差の軽減法と高速化手法の開発を目的としている。 今年度はまず,数値分散誤差の軽減法としてCE-FDTD (IWB)法の導入を検討した。前年度では,サンプリング周波数が80kHz程度であれば,誤差がほとんど気にならないと結論づけたが,この計算条件を実現するためには,かなりの計算機資源を必要とする。そこで,計算アルゴリズムを高精度化することで誤差および計算機資源の軽減を試みた。具体的には,軸方向のみに限られていた参照点を斜め方向にも拡張することで空間精度を向上させた。その結果,カットオフ周波数をナイキスト周波数に一致させることができ,従来法に比べメモリを1/3にまで減らせられることが示された。また,本手法をGPUクラスタに実装することで,計算時間を最大19%に削減することができた。最後に,レンダリング結果を24chのスピーカアレイシステムに出力することで自然な残響を伴った音場を再現できることが確認された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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