2011 Fiscal Year Annual Research Report
環境・作業情報構造化を利用したプログラミングレス力制御仕上げロボットシステム
Project/Area Number |
22560249
|
Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
吉見 卓 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (20501761)
|
Keywords | 仕上げロボットシステム / 力制御 / プログラム自動生成 / 面取り作業 / グラインダ作業 / 環境・作業情報構造化 / 位置・姿勢情報の取得 / ハンドリング |
Research Abstract |
本年度は以下の4項目を実施し、所期の目標をほぼ達成した。 (1)面取り作業の動作解析については、昨年度と異なる形状の材料についても検討を進め、ロボットによる作業動作構築を行った。また、現場における各種工具を使った熟練作業者の仕上げ作業実施状況を調査し、対象作業に卓上ベルトサンダによる角柱磨き作業を追加した。この作業についても定型化したロボット作業ソフトウェアの形でのロボット動作プログラムの生成を念頭に、共通化を意識した作業動作解析、分類整理を行った。ただし、今年度は現場熟練作業者のベルトサンダ作業動作の観察が行えなかったので、次年度に詳細な解析、作業動作・ロボット動作プログラムの見直しを行う。 (2)環境・作業情報構造化を用いた仕上げ作業ロボットシステムの枠組み構築については、環境に分散配置した情報を利用した各種仕上げ作業を行うロボットシステムの実現に向けた概念・基本設計を行った。特に「工具、ワーク、その他、それぞれシステムを構成する物体に配置する情報は、その構成物の製造業者が知り得る、かつ取得できる情報のみとする」とのコンセプト提案と、それに基づく各情報の内容と配置場所の検討評価を行った。 (3)環境・作業情報構造化技術を適用した仕上げロボットシステムのための、情報分散配置方法、構成の検討として、金属用RFIDタグを利用した情報取得方法の確立を図った。また、情報取得用金属用RFIDタグを利用した、ワーク位置姿勢取得方法について検討し、ワークに貼り付けた複数のRFIDタグの情報を読み取ったアンテナの各位置からワークの位置姿勢を得る方法2種類を提案した。 (4)本研究課題の評価システム試作に向け、仕上げ作業における加工対象ハンドリング手法を2種類提案した。各手法の把持モデル作成、把持位置発生モーメント計算を行い、実験を通して提案方法の評価を行った。なお、試作システムの設計・構築は、来年度に実施する。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新規追加した卓上ベルトサンダによる角柱磨き作業については、今年度、現場熟練作業者の作業動作観察が行えなかったので、詳細な解析、作業動作・ロボット動作プログラムの見直しは次年度実施する。本研究課題の評価システム試作についても、今年度、ワーク位置姿勢取得方法構築を優先したため、試作システムの設計・構築は来年度に実施する。
|
Strategy for Future Research Activity |
本研究課題の対象作業である面取り作業と磨き作業の両者について、引き続き、共通化、定型化したロボット作業ソフトウェアの形でロボット動作プログラムの生成に利用するための、各種設定条件と加工品質の関係獲得を進め、評価試作システム構築のための作業動作モジュールを作成する。また、環境・作業情報構造化技術を用いた仕上げ作業向け力制御ロボット動作プログラム自動生成システムの詳細設計・試作を進め、構築した試作システムにより、提案システムの基本動作確認・性能評価検証実験を実施するとともに、その結果に基づくシステム改良を行う。なお、研究成果を積極的に学会発表するとともに、RFIDタグを利用したワーク位置姿勢取得方法2種類について、特許出願を行う。
|