2012 Fiscal Year Annual Research Report
形状記憶ポリマーをMEMSアクチュエータへ応用するための構造と加工法
Project/Area Number |
22560253
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
今井 郷充 日本大学, 理工学部, 教授 (20369953)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 形状記憶ポリマー / アクチュエータ / MEMS / 駆動方法 / ダイアフラム / 梁 / ガラス転移点 / 熱サイクル |
Research Abstract |
形状記憶材料をアクチュエータに応用する場合の主要な課題は,2方向性をいかにあたえるかである.形状記憶効果は一方向性であるため,繰返し動作させるためには記憶形状発生後に発生前の形状に戻ことが必要となる.本研究ではガラス遷移点温度(Tg)の異なる2種類の形状記憶ポリマーを用い,一方に記憶させたい形状,もう一方にはこれと逆の形状を与え,最初(低い方のTg)に生じた記憶形状を,つぎ(高い方のTg)に生ずる記憶形状でキャンセルさせる方法を用いる.この方法では,アクチュエータを加熱/放熱するのみで駆動させることができ操作が容易である.本研究では,試作により提案した動作原理を検証し,また応用も検討した.なおMEMSに応用することを主眼とするため,形状記憶ポリマーの使用形態は薄膜とした. (1)Tgが35℃と55℃の2種類の形状記憶ポリマー(ポリウレタン系:商標名”ダイアリイ”,三菱重工)を用いてMEMSアクチュエータの試作(梁型およびダイアフラム型)を行い,提案した動作原理が有効に機能することを確認した.なお,この形状記憶ポリマーは溶媒の濃度等を変えることでTgを使用したい温度域に設定することができる. (2)形状記憶材料は温度駆動であり,加熱機能が必要である.加熱をす速くかつ均一に行えるようにするため,アクチュエータとマイクロヒーターを一体化することを検討した.梁およびダイアフラム型アクチュエータにアルミニウム薄膜を設けて通電加熱できるようにし,実験から通電のON/OFFによりアクチュエータとしての動作をコントロールできることが確認できた.また本結果から,アクチュエータをアレイ化して各アクチュエータを個々に動作させることができるため,姿勢制御やスイッチング等いろいろな分野への応用が期待できる.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)