2010 Fiscal Year Annual Research Report
革新的次世代超伝導技術であるイットリウム系コイルの反磁性効果による問題の研究
Project/Area Number |
22560263
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
中込 秀樹 千葉大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20375611)
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Keywords | 高温超伝導 / 電気機器 / 電力工学 / 電力変換 |
Research Abstract |
平成22年度は(1)数値解析手法の改良と解析の実施(2)イットリウム系コイルの実験系の構築と第一次データの取得を行った。 ■数値解析コードの改良 研究代表者らが開発した数値解析は実験結果と非常に良い一致を示す。しかしコイルが大きくなるほど(巻き数が多くなるほど)計算する行列が大きくなり計算時間と必要な記憶領域が増大するため、現状では実際に解析できるコイルの大きさに制限がある。この問題を解決するため、並列化プログラミングを用いた数値解析コードを開発し解析時間の大幅な短縮を図る。さらに、解析領域を分割して必要な記憶領域を大幅に低減する解析手法[8]の導入もあわせて行い、大型のコイルの解析が可能な数値解析コードを開発した。 ■コイル制作過程における特性劣化 イットリウム系線材は高温にさらされると臨界電流特性が劣化してしまうため、はんだ接合などコイルの制作過程において特性が劣化してしまうことがある。またイットリウム系線材は歪みにより超伝導層が破断することがある。そのためコイルを巻いたとき、超伝導層が破断して臨界電流特性が劣化することが起こる。研究代表者らは既に劣化のない小型コイルを制作・試験済みであるが、上記の課題を確実に解決する制作手法は明らかになっていない。従ってコイル制作の前に線材単体での臨界電流特性劣化の評価とその回避法を検証する基礎試験を行った。
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Research Products
(10 results)