Research Abstract |
本年度の交流一直流ハイブリット給電方式に関する研究では,主に以下の項目について検討した。 1) パラレルプロセッシングを用いた系統連系手法の解析,2)直流技術を用いた電力変換効率の向上,3)直流負荷に関しての調査である。 まず,パラレルプロセッシング方式を用いた系統連系手法に関しては,これまで開発してきた3相システムから住宅・宅内用を考慮した単相3線式にするために,変換器を製作し実現した。しかし,系統連系から自立動作に移行するとき,シームレスにて実施するには電流制御と電圧制御をパラレルに運用する必要がある。今年度は,この制御手法の選択方法でのみでしかできていないため,シームレスでの動作移動までの実現はできていない。したがって,来年度この制御手法の継続をする予定である。このとき,使用した蓄電装置としては,リチウムイオン電池,電気二重層コンデンサ,鉛蓄電池を用いた。ここで,過充電に関して保護装置が必要であるため,来年度保護装置を検討する必要がある。また,過放電に関しては,変換器のプログラムにて対応することにした。 つぎに,直流技術を用いた電力変換効率の向上および直流負荷に関しての調査では,計算機サーバー,LED照明,デジタル家電について検討をした。デジタル家電については,直流の基準電圧に依存するため,現在のIEC/SG4で検討している380VDC程度をした。これら負荷を用いて,負荷単体のコンポーネントしての効率とシステム全体の効率について検討をした。この結果,コンポーネントとしての効率向上はあるが,システム全体としては,多面的な検討が必要であることが分かった。
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