2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22560291
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Research Institution | Kagoshima National College of Technology |
Principal Investigator |
楠原 良人 鹿児島工業高等専門学校, 電気電子工学科, 教授 (50551694)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
泉 政明 北九州市立大学, 国際環境工学部, 教授 (50336939)
後藤 雄治 大分大学, 工学部, 准教授 (00373184)
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Keywords | 燃料電池発電 / 磁場計測 / 磁場グラフィック表示 / 可視化 / MEA内電流分布 / 燃料電池作動状態解析 / 燃料電池性能向上 / 非接触計測 |
Research Abstract |
本研究は、固体高分子形燃料電池(PEFC)の発電時に発生する発電磁場をMIセンサを用いて非接触で計測する装置を開発し、磁場分布を電流分布へ変換することにより、電池内部の発電状態を可視化し、作動状態を解析できる装置の開発を目指すとともに、燃料電池開発における性能・寿命等の向上に資することが目的である。発電磁場の計測法として、燃料電池セルを挟んだ集電板上にMIセンサを接近させ、集電板に流れる電流から発生する空間磁場による磁束密度を計測する方法を検討し、非接触で発電磁場を計測してグラフィック表示し、磁場を可視化する装置を設計・試作した。MIセンサは、5×5のマトリクス状に配列し、燃料電池セルの発電範囲(5cm×5cm)全体を短時間で計測できるようにした。動作原理は、CPUが磁場検出用のMIセンサ回路にデマルチプレクサからセンサの選択信号とx軸・y軸切替え信号を駆動回路へ送ると25個のMIセンサが切替わり、2軸の磁場データが出力される。MIセンサの出力データはマルチプレクサにより選択され、それぞれのセンサの出力データをCPUのポートへ出力させる。出力された磁場データはA/D変換されてパソコンへ送出され、パソコン側では、csv形式で保存するようになっている。試作した装置で、燃料電池の発電時のセルの磁場測定を行った。アノード側での実験条件は水素圧力15[kPa]、水素流0,05[L/min]、酸素流量1[L/min]、電流0.45[A]で行い、カソード側は水素圧力15[kPa]、水素流量0.05[L/min]、酸素流量1[L/min]、電流0.5[A]で行った。その結果、どちらも燃料の入り口付近と端子付近が高い磁束密度が表れることが分かった。この実験から、発電時における燃料電池周囲の磁場変化を計測することで、その磁場に合うMEA内の発電電流分布を推定できる可能性がある。
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Research Products
(3 results)