2012 Fiscal Year Annual Research Report
低コスト・省エネルギープロセスによる高効率タンデム構造型太陽電池
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22560293
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
加藤 孝正 山梨大学, 医学工学総合研究部, 教授 (90020479)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 静電スプレー堆積法 / 太陽電池 / CuInS2 / In2Se3 / In2S3 |
Research Abstract |
本研究は低コスト・省エネルギープロセスとして静電スプレー堆積法を採用し、高効率な太陽電池を開発することを目指したものである。半導体材料には、2層タンデム構造の理論効率が最大となるEg=1.5eVのCuInS2、Eg=1.9eVのIn2Se3を候補とした。昨年までに得られた不純物ドーピング条件の再現性の確認と、各種太陽電池構造の作製とそのダイオード特性の測定評価を重点的に行った。 1.Al/In2S3/CuInS2/ITO/ガラス構造のヘテロ接合太陽電池の作製:SEM観察によればIn2S3/CuInS2ヘテロ界面は平坦であり、静電スプレー法で良好な成長界面を形成できることが確認された。太陽電池特性の測定の結果、光開放電圧Voc=0.28V、変換効率η=0.53%、フィルファクタFF=0.45であった。 2.CuInS2 pn接合太陽電池: Geをドープすることで、再現性よくn形となることを確認した。CuInS2ホモ接合太陽電池を作製し、Voc=0.35V、η=0.9%、FF=0.47の太陽電池特性を得た。薄膜成長時のITOの熱劣化による光励起キャリヤの再結合によって、Voc、ηが小さくなったと考えられる。なお、これまでn形CuInS2の作製は困難とされ、CuInS2ホモ接合太陽電池の報告はほとんどない。ホモ接合ではバンド不連続がないため、効率の向上が望める。 3.In2Se3/CuInS2ヘテロ接合太陽電池:Znドープp形In2Se3の成長再現性が不安定のため、n形In2Se3/ p形CuInS2ヘテロ接合太陽電池を作製し、Voc=0.28V、η=0.6%、FF=0.44の結果を得た。 CuInS2ホモ接合太陽電池の特性は、上述のようにヘテロ構造より優れており、p形In2Se3が再現性よくできれば、CuInS2とのタンデム構造で高効率の太陽電池ができると期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)