2010 Fiscal Year Annual Research Report
IV族系化合物半導体の結晶構造改変による新機能創出と熱電変換素子への応用
Project/Area Number |
22560294
|
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
立岡 浩一 静岡大学, 工学部, 教授 (40197380)
|
Keywords | シリサイド / 熱電素子 / 結晶成長 / 自然エネルギー / ナノ構造制御 / 酸化 / メカニカルアロイング / 焼結体 |
Research Abstract |
(1) 元素置換反応法によるp型Ca-Si系化合物の作製:Ca雰囲気中でMg2Siを熱処理する事によりCa2Siを作製した.本方法により作製するCaシリサイドは平衡相の三斜晶系であり、p型でゼーベック係数が大きい(~300μV/K)が高抵抗であるという問題がある.高抵抗の原因としては反応中の原料の酸化が考えられる.高真空が得られる真空装置を作製し原料の酸化を防いだ.生成されるCa-Si系化合物の成長温度依存性を調べ,単相Ca2Siの得られる作製条件を得た.原料としてMg2Si及びCaを用いた場合,概ね基板温度650度以下にて単相Ca2Siが得られた.また室温にて0.1S/cmの導電率を有するCa2Siが得られた.導電率の活性化エネルギーは0.13eVであり,計算で得られたCa2Siのバンドギャップ(0.3eV)と矛盾しない.(2)メカニカルアロイング法によりp型Ca-Si系化合物の作製と評価:本方法により作製するCaシリサイドは比較的低い抵抗(~0.1Ωcm)を示す.このCaシリサイドはCa-Si系の状態図にない立法晶系を示す.リードベルク解析により,格子定数0.5266A,空間群Fm-3m(#225)を有し,組成比が凡そCal3Si3の化合物となった.メカニカルアロイングという非平衡環境での化合物生成により,準安定状態である立法晶相が生成されたものと考えられる.ここで焼結プロセスについてはスパークプラズマシンタリング(SPS)法を用いた.SPS法による焼結の際にも概ね400度程度の処理温度におさえる必要がある事が分かった.
|
Research Products
(29 results)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] Syntheses and Electrical Properties of Hexagonal Phase Group VI Meta1 Silicide Powders, Sintered Compacts and Bulk Crystals2010
Author(s)
T.Nonomura, C.Wen, K.Shirai, K.Isobe, A.Kato, H.Tatsuoka
Organizer
3rd International Congress on Ceramics, Nov.14-18, 2010/Osaka, Japan, Symposium 9C
Place of Presentation
Osaka International Convention Center
Year and Date
2010-11-16
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-