2010 Fiscal Year Annual Research Report
超伝導整流素子の実現に向けた非対称人工ピンの導入と特性向上に関する研究
Project/Area Number |
22560297
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
原田 直幸 山口大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (00222232)
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Keywords | 超伝導 / 臨界電流 / ピンニング / 整流素子 / 人工ピン / 非対称 |
Research Abstract |
実用超伝導線材に用いる第2種超伝導体に電流を流すと、超伝導体内部で量子化された磁束線にローレンツ力が働く。このローレンツ力が作用する量子化磁束と超伝導体内部のミクロな不均質部分との相互作用により、量子化磁束がピン止めされ、臨界電流(無損失で流すことができる電流)密度が決まる。超伝導体の臨界温度や臨界磁場は材料によって決まるが、臨界電流密度は効果的なピンニングセンターの導入によって改善できる。従来、このピンニングセンターは熱処理や圧延加工により超伝導線材に経験的に導入された結晶粒界や析出物などであったが、人工的に導入する方法も開発されてきた。本研究は、塑性加工により線材に導入する人工ピンの考えを発展させ、微細加工技術を用いて人工ピンを導入し、通電方向によって臨界電流密度が異なる超伝導素子の製作を検討する。この超伝導素子は、低損失で整流作用を持つ超伝導整流素子の実現につながるものである。本研究では、非対称人工ピンの特性を明らかにし、さらに高密度に導入する方法を検討して素子の特性向上を目指すものである。平成22年度は、非対称人工ピンの特性を明らかにするため、これまでの得られた結果をもとに、実際に導入する場合の大きさに対して、ピンニングエネルギーの変化やピンニング力について、三角形の形状をした人工ピンについて数値計算を行った。また、微細加工を行って人工ピンの導入を行うための実験を行った。実際には、湿式のエッチングを用いた方法で3~5μmの加工周期で非対称人工ピンを導入し、評価のための試料を作製した。
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Research Products
(2 results)