2012 Fiscal Year Annual Research Report
超伝導整流素子の実現に向けた非対称人工ピンの導入と特性向上に関する研究
Project/Area Number |
22560297
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
原田 直幸 山口大学, 理工学研究科, 准教授 (00222232)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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Keywords | 超伝導 / 磁束ピンニング / 人工ピン / Nb膜 / 非対称 |
Research Abstract |
実用超伝導線材などに用いる第2種超伝導体に電流を流すと、超伝導体内部で量子化された磁束線にローレンツ力が働く。このローレンツ力が作用する量子化磁束と超伝導体内部のミクロな不均質部分との相互作用により、量子化磁束がピン止めされ、臨界電流(無損失で流すことができる電流)密度が決まる。超伝導体の臨界温度や臨界磁場は材料によって決まるが、臨界電流密度は効果的なピンニングセンターの導入によって改善できる。従来、このピンニングセンターは熱処理や圧延加工により超伝導線材に経験的に導入された結晶粒界や析出物などであったが、人工的に導入する方法も開発されてきた。 本研究は、塑性加工により線材に導入する人工ピンの考えを発展させ、微細加工技術を用いて非対称人工ピンを導入し、通電方向によって臨界電流密度が異なる超伝導素子の製作を目標としている。この超伝導素子は、低損失で整流作用を持つ超伝導整流素子の実現につながるものである。 平成24年度は、これまでの実験と検討結果から、超伝導Nb膜を作製し、湿式エッチングとドライエッチングにより、三角形の形状をした非対称人工ピンの導入を行った。湿式エッチングでは、導入した人工ピンの形状は大きく変化するが、直接描画法とドライエッチングを用いることで、数μm程度の人工ピンの導入が可能であることがわかった。また、人工ピンの間隔も小さくすることも可能であることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)