2010 Fiscal Year Annual Research Report
ZnOと蛍光体との複合ナノロッドを用いたラテラル方向電界放出型発光デバイスの開発
Project/Area Number |
22560306
|
Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
佐藤 知正 神奈川大学, 工学部, 助手 (90343631)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平手 孝士 神奈川大学, 工学部, 教授 (60078300)
|
Keywords | 電気・電子材料 / 光源技術 / ナノ材料 |
Research Abstract |
1 ZnOナノロッドの横方向電界放出現象を得るために、ナノロッドにセパレート性を持たせることが必携である。そのセパレート化については、レーザアブレーションを併用した減圧熱CVD法によるZnOナノロッド成長条件を検討したが、成長段階でセパレート性と垂直配向性を両立することは困難であった。そこで、スパッタエッチングによってセパレート性と垂直配向性を改善させることを検討した。その結果、垂直成長性がかなり劣るロッドに対してはその側面へのイオンビームエッチングにより消失させ、また垂直成長の良いロッドのみを残すことができ、垂直配向性の改善と共にセパレート化を達成できた。 2 ZnOナノロッドだけでも横方向の電界放出により紫外線のカソードルミネセンスが期待できるものであるが、さらなる電界放出特性の向上のために電子親和力が大きいZnSを、および可視光のカソードルミネセンスを得るために混晶ZnOSやZnOSeをコーティングした[ZnS]/[ZnOS or ZnOSe]/[ZnO]複合ナノロッドの作製を目指した。その前段階として、ZnOナノロッド上へのZnS、ZnOS、およびZnOSeの成長を試みた。ZnSは減圧熱CVD法により、またZnOS、およびZnOSeは減圧熱CVD法とZnSまたはZnSeターゲットを用いたレーザアブレーション法とを併用させた。ZnS成長の場合、CVD成長温度が450℃以上であるとコアであるZnOナノロッドの硫化が顕著であり、400℃以下で硫化はほぼ起きないことを明らかにした。ZnOS成長の場合も、コアであるZnOナノロッドの硫化してしまう問題があり、硫化が防げる400℃以下の成長温度ではSの組成比が大きい混晶ZnOSを得ることが困難であることがわかった。ZnOSeの場合はCVD成長温度が550℃までコアのZnOの変質は起きず、Seの組成比が大きい混晶ZnOSeが得られた。
|